劇団「重力/Note」の公演『島式振動器官』が、6月30日から東京・上野ストアハウスで上演される。
重力/Noteは、演出家・鹿島将介によって2007年に旗揚げされた劇団。既存のテキストを取り上げる体制をとり、演劇表現の可能性を追求している。これまでにも長崎の原爆や隠れキリシタンを題材にした田中千禾夫『マリアの首』など、歴史上の破局的な経験を描いた文学性の高い古典作品を上演しており、今年度は寺山修司の作品にも取り組む予定だ。
『島式振動器官』は、過去に『岸田國士戯曲賞』を受賞している劇作家・演出家の松田正隆(マレビトの会)が、これまで確立してきた演劇観や評価を全て手放し、改めて演劇と向き合った時期に書かれた作品。松田はこれまでにも長崎を題材にした作品を多数発表してきたが、同作ではその問題意識をさらに深く描いている。
なお、公演期間中の本編終演後には、原作者の松田正隆をはじめ、劇団「ままごと」主宰の柴幸男、演劇ユニット「鳥公園」の西尾佳織らによるポストトークを開催。詳細はオフィシャルサイトをチェックしてほしい。
重力/Note
『島式振動器官』
2011年6月30日(木)~7月3日(日)全7公演
会場:東京都 上野ストアハウス
原作:松田正隆
構成・演出:鹿島将介
出演:
伊藤羊子
稲垣干城
内田りりこ
角北龍
瀧腰教寛
料金:前売2,700円 当日3,000円
『ポストトークイベント』
2011年6月30日(木)19:00~
出演:西尾佳織(鳥公園)
2011年7月1日(金)19:00~
出演:柴幸男(ままごと)
2011年7月3日(日)13:00~
出演:松田正隆(マレビトの会)
※いずれも本編上演後開催
(画像上:『島式振動器官』フライヤー、画像中:重力/Note『マリア/首』、画像下:重力/Note『二人/狂う』)