今年で設立30周年を迎える舞台芸術カンパニーのパパ・タラフマラが解散を発表。また、実行委員会を組織し、解散を記念するフェスティバルを開催することがわかった。
パパ・タラフマラは、代表の小池博史を中心として1982年に設立され、現在までに54作品を制作。ダンス、演劇、美術、音楽などの様々なジャンルを横断し、舞台空間全体をひとつのアートに築き上げる手法は、国内外で高い評価を得てきた。
小池は、30周年記念作品を企画している最中に東日本大震災に遭遇したことや、多くのイベントが中止し経済的な困難に直面していること、また日本の文化全体が閉塞しつつある状況へ異を唱える意味も込めて、大きな変化が必要であるといった意見を表明。所属メンバーの負担を減らし、次のステップへ進むためにもカンパニーを発展的に解散させることを決意したという。
解散を記念して開催されるフェスティバル『パパ・タラフマラ・ファイナルフェスティバル』は、同カンパニーが制作してきた作品の中でも『SHIP IN A VIEW』や『三人姉妹』など代表的な4作品上演し、これまでの活動を振り返るというもの。また、音楽ライブや美術の展示、トークイベント、シンポジウム、書籍出版、DVDのリリースなどを行うことも計画されているという。
同フェスティバルの実行委員は、実行委員長を同カンパニー代表の小池が務め、名誉会長をセゾン文化財団理事長の堤清二が務める。発起人として、詩人の谷川俊太郎、グラフィックデザイナーの葛西薫、作曲家でピアニストの中川俊郎、現代美術作家のヤノベケンジ、俳優の大杉漣、ミュージシャンの山下洋輔、写真家・写真評論家の港千尋など多彩な顔ぶれがそろっている。
なお、本日18:00から同カンパニーのオフィシャルUstreamチャンネルで、解散とフェスティバルに関するプロジェクトを発表する記者会見が中継される。フェスのさらなる詳細は同中継で発表される予定だ。