アクリル板やベニヤ板、プラスチックなどの素材を用いて彫刻作品を制作するアーティスト・袴田京太朗の展示『Shizubi Project1 人と煙と消えるかたち 袴田京太朗』が、7月12日から静岡・静岡市美術館で開催。なお、同展は、天井が高く開放的な空間を持つ静岡市美術館のエントランスホールを使って、現代美術作品を展示・紹介するシリーズ企画『Shizubi Project』の第1弾となる。
袴田は、1963年生まれで静岡県出身。1980年代後半から東京を拠点に活動開始して以来、一貫して彫刻とは何かを問い続けてきた作家だ。ベニヤ板や金属板、FRP(繊維強化プラスチック)、電気コードや家具まで、多種多様な素材を使って制作された作品群は、彫刻のイメージを揺さぶり、様々な問いを見る者に残してきた。また、近年は、カラフルなアクリル板を積み重ねて立体を形成するシリーズを展開して注目を集めている。
同展では、アクリル板を素材とした創作のきっかけとなった、袴田自身の家族をモチーフにした作品『Families』を中心に、今回のために制作された新作を加えて展示。また、樹脂や石膏による作品など以前の作品も併せて展示し、一見全く違って見える作品に通底する袴田の作品世界に迫る。
Shizubi Project 1
『人と煙と消えるかたち 袴田京太朗』
2011年7月12日(火)~10月23日(日)
会場:静岡県 静岡市美術館 エントランスホール
時間:10:00~19:00
休館日:月曜(ただし祝日の場合は開館、翌平日休館、9月2日(金)は臨時休館)
料金:無料
(画像上から:Three Fathers 2007 アクリル板 佐久市立近代美術館蔵 写真提供:コバヤシ画廊、奈落の水 2004 繊維強化プラスチック、木、塗料 撮影:齋藤さだむ(※掲載作品は参考図版です。実際の展示とは異なります)、『人と煙と消えるかたち 袴田京太朗』 フライヤー)