評論家・宇野常寛の最新刊『リトル・ピープルの時代』が、幻冬舎から刊行された。
宇野常寛は、1978年生まれの評論家。企画ユニット「第二次惑星開発委員会」を主宰するほか、カルチャー総合誌『PLANETS』編集長を務めている。主な著書に、『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、更科修一郎との共著『批評のジェノサイズ』(サイゾー)などがある。
『リトル・ピープルの時代』では、作家・村上春樹の話題作『1Q84』に登場する超自然的な存在「リトル・ピープル」という概念に込められたものを考察することから出発し、様々なポップカルチャーを縦横無尽に分析。400字詰め原稿用紙900枚に及ぶ、宇野曰く「評論家生命をかけた」大作だ。
宇野は3月11日に起きた東日本大震災をきっかけに、それまで執筆を進めていた同作の原稿を大幅に改変。既存の構造や世界を変えて拡大していくことが可能な震災後の「想像力」について、文化批評の立場から徹底的に論じている。
なお、月刊『サイゾー』8月号および宇野常寛のオフィシャルサイトには、自身のエッセイを掲載。同作執筆に際しての想いが綴られている。
また、『PLANETS』の増刊号『PLANETS SPECIAL 2011 夏休みの終わりに』が8月31日に発売される。今回は、春夏のコンテンツの総括と東日本大震災をめぐるインタビューを中心に掲載。『コミックマーケット』での先行発売も行われるので、詳しくはオフィシャルサイトでチェックして欲しい。