ジャン=ポール・サルトルとシモーヌ・ド・ボーヴォワールの恋を描いた『サルトルとボーヴォワール
哲学と愛』が、11月下旬から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開される。
同作は、1929年に2人が初めて出会い、サルトルが聡明で美しい年少のボーヴォワールに恋した学生時代から、ボーヴォワールが『第二の性』を世に送り出す1949年までを描いた作品。
『存在と無』などの主著で実存主義を広め、1960年代には若者を中心に世界中で大きな影響を与えたサルトルと、ジェンダー論の基礎を作り、自由恋愛や契約結婚、同性愛など現在につながる新しい愛の形を実践した作家ボーヴォワール。哲学界の理想のカップルと呼ばれた2人の姿を、フランス・パリ在住のイラン・デュラン=コーエン監督が大胆かつ丹念な筆致で描き出している。
また、同時代を生きたアルベール・カミュ、フランソワ・モーリアック、ポール・ニザン、アンドレ・ジッドが登場するほか、ジャン・ジュネ、ハイデッガー、フッサール、メルロー=ポンティ、アンドレ・マルローなどが話題に挙がる点も見どころとなる。当時の華やかなファッション、インテリアなどにも注目だ。
『サルトルとボーヴォワール 哲学と愛』
2011年11月下旬からユーロスペースほか全国で順次公開
監督:イラン・デュラン=コーエン
出演:
アナ・ムグラリス
ロラン・ドイチェ
ほか
配給:スターサンズ
(画像:©PAMPA PRODUCTION-FUGITIVE PRODUCTIONS-MMVI)