舞踊家ピナ・バウシュとダンス経験のない若者たちによる舞台制作の過程を追ったドキュメンタリー映画『ピナ・バウシュ 夢の教室』が、2012年3月3日から東京・渋谷のユーロスペース、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。
現代舞踊に多大な影響を与えたドイツの振付師として知られるピナ・バウシュ。ダンスに演劇的手法を取り入れ、独創的かつ革新的な舞踊芸術を確立したが、2009年に逝去した。
同作は、バウシュの呼びかけで集まった10代のダンス未経験者が、バウシュの代表作『コンタクトホーフ』に挑む様子を撮影したもの。演劇好きの少年、ロマの子供、不慮の事故で父を亡くした少女やHIP HOP好きの子供など、性格も家庭環境もそれぞれ異なる40人の若者たちが、慣れないダンスに恥じらい、時には弱音を吐きながらも本番に向けて成長していく姿が瑞々しく捉えられている。また、生前のバウシュによる貴重な指導風景も見どころとなる。バウシュの信念や美学、創作の裏側などをうかがい知ることができるだろう。
なお、ヴィム・ヴェンダース監督が3D撮影によりバウシュ作品を捉えた映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』も、2012年2月25日から東京・ヒューマントラスト有楽町、新宿バルト9ほか全国で順次公開される。
『ピナ・バウシュ 夢の教室』
2012年3月3日(土)からユーロスペース、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開
監督:アン・リンセル
出演:
ピナ・バウシュ
ベネディクト・ビリエ
ジョセフィン=アン・エンディコット
ほか
配給:トランスフォーマー
(画像:©TAG/TRAUM 2010)