フィリップ・ガレル監督の最新作含む2作品が連続上映、愛の誕生と喪失を濃密に描写

フィリップ・ガレル監督の新作『愛の残像』と『灼熱の肌』が、6月から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで上映される。

1970年代にThe Velvet Undergroundのニコと作り上げた実験的な作品群で注目され、その後発表されたジーン・セバーグ、カトリーヌ・ドヌーヴら名女優出演の作品などで高い評価を得てきたガレル。今回上映される2作品は、同監督が一貫して追い続けてきた「愛の誕生と喪失」というテーマが、私小説のような密度で描かれた作品となる。

2008年製作の『愛の残像』は、パリを舞台に写真家と女優が繰り広げる、生と死、夢と現実の壁を超えた激しい恋をモノクロで描いた作品。監督の息子ルイ・ガレルと、ゴダールやトリュフォー作品へ多数出演した女優ナタリー・バイの娘ローラ・スメットが出演している。

もう1つの作品『灼熱の肌』は、2011年製作のガレルの最新作。売れない俳優とその恋人、画家と女優の夫妻という2組のカップルがイタリア・ローマで送る夏の日々を鮮やかな色彩で描いた作品となっている。出演者は『愛の残像』にも出演しているルイ・ガレルに加え、実父のモーリス・ガレル、さらに『マトリックス』シリーズのモニカ・ベルッチが名を連ねている。また、音楽をジョン・ケイルが担当している点も注目だ。

『愛の残像』

2012年6月よりシアター・イメージフォーラムでロードショー
監督・脚本:フィリップ・ガレル
出演:
ルイ・ガレル
ローラ・スメット
配給:ビターズ・エンド

『灼熱の肌』

2012年7月よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショー
監督・脚本:フィリップ・ガレル
音楽:ジョン・ケイル
出演:
モニカ・ベルッチ
ルイ・ガレル
モーリス・ガレル
配給:ビターズ・エンド/コムストック・グループ

(画像1枚目から3枚目:『灼熱の肌』©2011 - Rectangle Productions / Wild Bunch / Faro Film / Prince Film、画像4枚目から5枚目:『愛の残像』©2008 - Rectangle Productions / StudioUrania)

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