新たな文化概念の入門書『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック クリエイティブ・コモンズによる創造の循環』が、5月25日に刊行される。
タイトルに冠された「フリーカルチャー」とは、インターネットの浸透が可能にした創作と共有の文化。「創作者の権利を他者に譲渡する」という行為を通じ、ソフトウェアや創作物など様々な分野で豊かなネットワークを形成している。
同書は、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事のドミニク・チェンが、現代の著作権法の問題点をはじめ、コモンズやオープン文化の多様な論点、オープンソースの歴史などを整理したもの。豊富な実例と図版を交えながら、フリーカルチャーの根底にある継承の精神に迫っていく。
なお、購入者を対象に、同書のPDF版の無料ダウンロードも実施。このPDFは、条件を守れば誰でも自由に共有・転載したり、内容を改変して新しい創作物に活用することが可能なクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが採用されている。詳細については同書のオフィシャルサイトで確認しよう。
ジャーナリストの津田大介は同書について「フリーカルチャー ――この概念の登場により、インターネットは『再起動』した。文化芸術娯楽からジャーナリズムや政治まで、情報社会の未来を考えるうえで 『知らない』では済まされない基礎教養が本書には詰まっている」とコメントしている。