印刷によるグラフィック表現の可能性を探る実験企画展『GRAPHIC TRIAL 2012 ~おいしい印刷~』が、東京・小石川の印刷博物館P&Pギャラリーで8月26日まで開催されている。
2006年から毎年開催されている『GRAPHIC TRIAL』では、クリエイターと凸版印刷のプリンティングディレクターがタッグを組み、グラフィックデザインと印刷表現の関係を追求。7回目となる今回は、勝井三雄とAR三兄弟、森本千絵、三星安澄、竹内清高の1組と3人が、「おいしい印刷」をテーマに人間の根源的な欲求である食を連想させる作品に挑む。
勝井三雄とAR三兄弟による「人の五感に挑戦する」では、人の五感に訴えかける作品をグラデーションに焦点をあてて制作。森本千絵は東日本大震災後からはじめた新聞コラージュ日記を印刷に置き換えた「印刷でコラージュする」を発表する。「かみの工作所」のデザインディレクターを務める三星安澄は、印刷のトラブルのひとつであるモアレに注目した「モアレのひかりもの」を制作。竹内清高は見えない技を駆使した「印刷の『隠し味』と『仕上げ』」に挑む。
企画展会場では、実験の成果を盛り込んだB1ポスターや、実験過程で制作した印刷物をあわせて展示。クリエイターとプリンティングディレクターの試行錯誤の様子も感じ取ることができるだろう。なお、オフィシャルサイトでは制作過程のレポートも後日公開される予定だ。
『GRAPHIC TRIAL 2012 ~おいしい印刷~』
2012年6月1日(金)~8月26日(日)
会場:東京都 小石川 印刷博物館P&Pギャラリー
時間:10:00~18:00
参加クリエイター:
勝井三雄とAR三兄弟
森本千絵
三星安澄
竹内清高
休館日:月曜(ただし7月16日は開館)、7月17日
料金:無料
『デザイントーク in TOPPAN vol.13 GRAPHIC TRIAL 2012』
2012年7月28日(土)15:00~17:00(受付開始14:30)
会場:東京都 小石川 印刷博物館グーテンベルクルーム(地下1階)
出演:
勝井三雄
AR三兄弟
森本千絵
三星安澄
竹内清高
高本晃宏(凸版印刷プリンティングディレクター)
渡辺孝(凸版印刷プリンティングディレクター)
歩田信之(凸版印刷プリンティングディレクター)
立木令央(凸版印刷プリンティングディレクター)
定員:80名
料金:無料(要事前予約)
※印刷博物館本展示場の入場には入場料が別途必要
(画像上から:勝井三雄とAR三兄弟の作品、森本千絵の作品、三星安澄の作品、竹内清高の作品)