12人の現代美術作家による花をモチーフにした絵画や写真、映像、インスタレーションなどを紹介する企画展『カルペ・ディエム 花として今日を生きる』が、愛知・豊田市美術館で9月23日まで開催されている。
人生の無常を伝えるローマ時代の格言「カルペ・ディエム(今日を生きよ)」をタイトルに冠した同展では、荒木経惟、イケムラレイコ、伊島薫、河原温、鬼頭健吾、栗田宏一、福田美蘭、福永恵美、中川幸夫、宮島達男、渡辺豪、ノット・ヴィタルの12人が、それぞれ花をテーマにした作品を展開。なお、ポスターには、女優やファッションモデルを被写体に彼女たちが死に直面した場面をとらえたシリーズ作品を発表している写真家の伊島薫が、女優の坂井真紀を撮影した作品が使用されている。
また、前述の現代美術作品に加え、花摘みの物語や生と死の図像を現代に伝える16世紀の版画や、ウィリアム・モリス、夏目漱石などの書籍、竹久夢二の挿絵、藤田嗣治、山本丘人らの絵画も展示。背景に死の意識を持つことで生の輝きを照らし出した約108点の作品から、今を生きる意義を見つめる。
会期中には講演会、ギャラリートーク、コンサートを実施。9月22日には宮島達男によるワークショップも行われる。
『カルペ・ディエム 花として今日を生きる』
2012年6月30日(土)~9月23日(日)
会場:愛知県 豊田市美術館
時間:10:00~17:30(入場は17:00まで)
休館日:毎週月曜(7月16日、8月13日、9月17日は開館)
料金:一般1,000円 高校・大学生800円 中学生以下無料
ワークショップ
『宮島達男の「ぐっとくる話」中部大会』
2012年9月22日(土・祝)14:00~15:30
会場:愛知県 豊田市美術館1階講堂
(画像上から:伊島薫 《Sakai Maki wears Jil Sander》 2008年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵、荒木経惟 《堕楽園》 2012年 作家蔵、宮島達男 《Archive of Death Clock》 2011-12年 作家蔵 協力:Akio Nagasawa Publishing、福永恵美 《greenhide》 2006年 パラフィン蝋、蜜蝋、油絵具、脱色した菊の葉、木材、ガラス容器 作家蔵)