「アート」を様々な角度から問い直す書籍『アート・ヒステリー ―なんでもかんでもアートな国・ニッポン』が、9月27日に刊行された。
同書は、アートという言葉が曖昧に受け入れられ、無批判で賞賛される傾向にある日本の現代社会に疑問を投げかける評論集。近現代の日本における美術受容の歴史を振り返りつつ、教育やビジネスなどの観点から、ピカソやデュシャン、岡本太郎からバンクシー、村上隆、さらにクリスチャン・ラッセンやヒロ・ヤマガタら様々な作家やアウトサイダーアート、ストリートアートなどが取り上げられている。
著者は、世間で増殖する「アーティスト」への違和感からアートの本質に迫った2008年の著書『アーティスト症候群 ―アートと職人、クリエイターと芸能人』で話題を集めた大野左紀子。装丁はTAKAIYAMA inc.が手掛けている。
(画像:『アート・ヒステリー』表紙)