視覚や認識を追求する女性現代作家ソフィ・カル、14年ぶりに原美術館で個展

長年にわたって視覚や認識を追求しているフランスの女性現代美術作家、ソフィ・カルの個展『最後のとき/最初のとき』が、3月20日から東京・品川の原美術館で開催される。

写真と言葉を用いた物語性の高い作品で知られるカルは、テートギャラリーやポンピドゥーセンターなど各国の主要美術館での個展開催、『第52回ヴェネツィアビエンナーレ』への参加など、世界的に活躍。見知らぬ人々を自宅へ招き、自分のベッドで眠る様子を撮影した写真にインタビューを加えた作品『眠る人々』をはじめ、ヴェネツィアのホテルでメイドをしながら宿泊客の部屋の様子を撮影した『ホテル』など、彼女の虚実入り混じる不思議な作品は常に物議を醸している。

カルにとって14年ぶりとなる原美術館での個展『最後のとき/最初のとき』では、失明した人々を取材した写真と言葉で綴った『最後に見たもの』と、生まれて初めて海を見る人々の表情を捉えた映像『海を見る』の2作品が、日本で初公開される。さらに生まれつき目の見えない人々を取材した『盲目の人々』シリーズから、親しい友人である現代美術作家・杉本博司の『海景』を組み合わせた特別版が展示される。

なお、原美術館の別館となる群馬・ハラ ミュージアム アークでは、14年前に原美術館にて公開された『限局性激痛』の展示が決定。東京からのバスツアーも予定されている。

『ソフィ カル―最後のとき/最初のとき』

2013年3月20日(水・祝)~6月30日(日)
会場:東京都 品川 原美術館
時間:11:00~17:00(3月20日を除く水曜は20:00まで、入館は閉館時間の30分前まで)
休館日:月曜日、4月30日、5月7日(祝日にあたる4月29日、5月6日は開館)
料金:一般1,000円 大高生700円 小中生500円
※原美術館メンバーは無料
※学期中の土曜日は小中高生の入館料無料

(画像1枚目・2枚目:『最後に見たもの』(部分) 2010年、カラー写真 ©ADAGP, Paris Courtesy Galerie Perrotin, Paris – Gallery Koyanagi, Tokyo、画像3枚目・4枚目:『海を見る』(部分) 2011 年、カラー写真 ©ADAGP, Paris Courtesy Galerie Perrotin, Paris – Gallery Koyanagi, Tokyo)

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