マリオ・ジャコメッリの写真展『THE BLACK IS WAITING FOR THE WHITE』が、3月23日から東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催される。
1925年にイタリア・マルケ州で生まれたジャコメッリは、戦後を代表するアマチュア写真家。強烈なコントラストで「死」と「生」を表現したモノクローム写真で知られており、1枚の写真で何かを語るのではなく、組み合わされた写真群で事物の本質へ迫ろうとした作家だ。
2008年に同美術館で開催された初の本格的な個展に続く今回は、老人たちの動作を記録した『ホスピス』、農夫たちの暮らしに自己の回帰を求めた『スカンノ』のほか、『神学生たち』『ルルド』などの代表作やこれまで紹介されてこなかった作品も含む約220点を展示。暗室での時間をかけた綿密な作業によって作り上げられた質感や、一枚一枚のプリントに現れるくっきりとしたラインから、彼の表現する幻想的な世界観を見ることができるだろう。
イベント情報
『マリオ・ジャコメッリ 写真展 THE BLACK IS WAITING FOR THE WHITE』
2013年3月23日(土)~5月12日(日)
会場:東京都 恵比寿 東京都写真美術館 B1階展示室
時間:10:00~18:00(木、金は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜(ただし5月5日、5月6日は休館)
料金:一般1,000円 学生800円 中高生・65歳以上600円
(画像上から:『神学生たち』より Author: Mario Giacomelli Title: Io non ho mani che mi accarezzano il volto Year: 1961-63 ©Eredi Mario Giacomelli、『死がやって来てお前の目を奪うだろう』より Author: Mario Giacomelli Title: Verrà la morte e avrà i tuoi occhi Year 1954-1968 ©Eredi Mario Giacomelli、『スカンノ』より Author: Mario Giacomelli Title: Io non ho mani che mi accarezzano il volto Year: 1961-63 ©Eredi Mario Giacomelli、『スカンノ』より Author: Mario Giacomelli Title: Da Scanno Year: 1959 ©Archivio Mario Giacomelli, Senigallia.、マリオ・ジャコメッリ ポートレイト写真 Mario Giacomelli fotografato Year: 1999 ©Guido Harari/Contrasto)