書店で働く書店員の投票で選出される文学賞『全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2013年本屋大賞』の受賞作品が発表された。
大賞に輝いたのは、百田尚樹『海賊とよばれた男』。出光興産の創業者である出光佐三と実在の事件「日章丸事件」をもとに、石油会社の経営者・国岡鐵造の波乱の生涯を描いた歴史経済小説だ。なお、翻訳小説部門大賞には、テア・オブレヒト著、藤井光訳の『タイガーズ・ワイフ』が輝いている。
今年で10回目を迎えた本屋大賞では、一次投票に全国463書店から598人の投票があり、二次投票では263書店から307人の投票があったとのこと。なお、二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上で、ベスト3を推薦理由と共に投票する方式をとったという。今後は全国の各書店で同賞のフェアが実施される予定だ。
詳細情報
『全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2013年本屋大賞』選考結果
大賞 百田尚樹『海賊とよばれた男』(講談社)
2位 横山秀夫『64』(文藝春秋)
3位 原田マハ『楽園のカンヴァス』(新潮社)
4位 中脇初枝『きみはいい子』(ポプラ社)
5位 西加奈子『ふくわらい』(朝日新聞出版)
6位 窪美澄『晴天の迷いクジラ』(新潮社)
7位 宮部みゆき『ソロモンの偽証』(新潮社)
8位 川村元気『世界から猫が消えたなら』(マガジンハウス)
9位 山田宗樹『百年法』(角川書店)
10位 伊藤計劃、円城塔『屍者の帝国』(河出書房新社)
11位 冲方丁『光圀伝』(角川書店)