様々な事情によって「封印」された漫画作品を紹介する書籍『消されたマンガ』が、本日7月24日に刊行された。
漫画表現と規制問題にスポットをあてた同書では、発禁や自主規制、単行本未収録となった漫画60作品を紹介。単行未収録作品が多数存在する『サザエさん』や、日米開戦によって連載が打ち切りになった田河水泡の『のらくろ』、作者の一人が銃刀法違反で逮捕されたため急きょ打ち切りになった『8マン』、ロボトミー手術を描いて問題になった『ブラックジャック』、サイケデリックな夢を描いた回が単行本に掲載されていない『ちびまる子ちゃん』、全ページから盗用が発覚した『メガバカ』など、戦前から戦後、現代までの「封印作品」についての解説やエピソードが掲載されている。
また、『かっこいいスキヤキ』の泉昌之や『マーダーライセンス牙』の平松伸二など、実際に作品が封印された作家や関係者のインタビューや、漫画と事件の歴史を追う年表も掲載。著者は編集者として『磯野家の謎』『バトル・ロワイアル』などの作品を手掛けた赤田祐一と、『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』などの著書で知られるばるぼら。
(画像:『消されたマンガ』表紙)