デザイナー・向井周太郎の作品を紹介する『向井周太郎 世界プロセスとしての身振り』展が、9月17日から東京・小平の武蔵野美術大学美術館 アトリウム2で開催される。
現在、武蔵野美術大学の名誉教授を務める向井は早稲田大学商学部を卒業後、ドイツのウルム造形大学でデザインを専攻。ハノーファー大学インダストリアル・デザイン研究所のフェローなどを経て武蔵野美術大学に基礎デザイン学科を設立するなど、デザイン学の形成と人材の育成を行ってきた。
同展で展示される作品『世界プロセスとしての身振り』は、2000年にドイツで開催された『今日は明日 ―経験と構成の未来展』に出品されたシルクスクリーンプリント30点から構成。向井の手によって集められた古今東西の図像が論考と共にテーマごとにまとめられ、人間身体の「身振り」と大自然の「身振り」を探る同作には、向井のデザイン学の基盤を形成する哲学が凝縮されているという。展示の監修は向井自身と、ケルン・インターナショナル・スクール・オブ・デザインのミヒャエル・エールホフが担当。
なお、同展の会期中には評論家やデザイナーらによる論考を収録した図録の刊行やトークイベントの開催が予定されている。詳細はオフィシャルサイトで確認しよう。
(画像上から:作品展示風景『今日は明日―経験と構成の未来』展より ドイツ連邦共和国アート&エキシビジョン・ホール 2000、作品展示風景『今日は明日―経験と構成の未来』展より ドイツ連邦共和国アート&エキシビジョン・ホール 2000、『世界プロセスとしての身振り』 a-4. 両義像 2000、『世界プロセスとしての身振り』 b-4. 手の生息空間の意味と尺度(部分) 2000)