多様な文化圏の往来から生まれる多層的な映像作品、『フィオナ・タン|エリプシス』展

イメージを断片にして再び構成し直すことで本質に届かないもどかしさを創り出す映像作家フィオナ・タンによる展覧会『フィオナ・タン|エリプシス』が、8月3日から石川・金沢21世紀美術館で開催される。

1966年にインドネシア・スマトラ島のブカンバルで生まれ、現在アムステルダムに住むフィオナ・タン。中国系の父とオーストラリア人の母を持ち、少女時代をオーストラリアで過ごした後にヨーロッパに移り住むなど、多様な文化圏の往来から発生した複雑さや多層性が表れた作品を生み出している。

同展では、初期を代表する作品『Linnaeus' Flower Clock(リンネの花時計)』から、近作のひとつである2面のスクリーンを使ったインスタレーション作品『Rise and Fall(ライズ・アンド・フォール)』、7人の人々の肖像を映した全7時間にわたるインスタレーション作品『Seven(セブン)』まで、映像、写真、インスタレーション作品を紹介しながら、不連続な時間軸上を行き交う詩的で静謐なタンの表現を紹介する。

イベント情報

『フィオナ・タン|エリプシス』

2013年8月3日(土)~11月10日(日)
会場:石川県 金沢21世紀美術館 展覧会ゾーン
時間:10:00~18:00(金・土曜は20:00まで)
休館日:毎週月曜(月曜が祝日の場合は翌平日。ただし、8月12日は開場)
料金:
本展観覧券 一般1,000円 大学生800円 小中高生400円 65歳以上の方800円(『イザベル&アルフレド・アキリザン』展と共通)
『内臓感覚 - 遠クテ近イ生ノ声』との3展共通観覧券 一般1,700円 大学生1,400円 小中高生700円 65歳以上の方1,400円

(画像上:『Rise and Fall(ライズ・アンド・フォール)』 2009年 HD インスタレーション 21分 作家蔵 ©Fiona Tan Courtesy of the Artist and Wako Works of Art, Tokyo、画像中:『Linnaeus' Flower Clock (リンネの花時計)』1998年 SD ヴィデオ 17分 金沢21世紀美術館蔵 ©Fiona Tan Courtesy of the Artist and Wako Works of Art, Tokyo、画像下:『A Lapse of Memory(記憶のうつろい)』2007年 HD インスタレーション 24分35秒 作家蔵 ©Fiona Tan Courtesy of the Artist and Wako Works of Art, Tokyo)

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