Squarepusherとロボットバンド「Z-MACHINES」によるコラボレーション作品『Music for Robots』の国内盤が、4月5日にリリースされる。
Z-MACHINESは、超人的な速弾き性能を誇るギターロボット、人間には演奏しきれない数のバスドラム、スネア、タム、シンバルを搭載したドラムロボット、何層にも重なる鮮やかなビームを鍵盤に向けて発射するキーボードロボットの3体によって構成。昨年開催されたイベント『FREEDOMMUNE 0<ZERO> ONE THOUSAND 2013』に出演したほか、『第17回文化庁メディア芸術祭』審査委員会推薦作品にも選出された。
Squarepusherは、昨年9月にコラボレーション楽曲“SAD ROBOT GOES FUNNY”がYouTubeで公開された後も日本のZ-MACHINES開発チームと可能性を追求。同作には、データのやり取りを経て完成した新曲4曲も含む全5曲が収録される。
Squarepusherのコメント
このプロジェクトを通して、私が追い求めたのは「ロボットは感情に訴える音楽を奏でることができるのか」という疑問に対する答えだ。私は以前から、コンロン・ナンカロウやリゲティ・ジェルジュの自動ピアノ作品を敬愛してきた。馴染み深い楽器が、馴染みのない方法で“操作”される状況に大きな魅力を感じる。未知と既知の遭遇は、常に魅惑的だ。かねてより私は、既存の器楽編成に対して、新鮮なアプローチを取ることの必要性を提唱してきた。同時に、新しい楽器の開発も支持している。例えば、エレクトリック・ギターが使い方によって刺激的な存在になるように、楽器や楽器法を見直すことができるからだ。 この音楽で演奏に関与しているロボット型装置は、個々の仕様により、特定の能力を発揮するが、欠落する機能もある。例えば、ギターを演奏するロボットは、どんな人間よりも早いスピードでギターを弾くことが可能だが、振幅の制御ができない。したがって、人間の演奏者向けに音楽を作曲する場合と同様、このような特性を配慮しなければならない。音楽における可能性の範囲とは、それぞれの特性に相応するものである。その結果、今回のプロジェクトでは、馴染み深い楽器が、これまで不可能だった方法で演奏されているのだ。
リリース情報
(画像上:Squarepusher、画像下:SQUAREPUSHER X Z-MACHINES『Music for Robots』ジャケット)