7月19日から全国で公開されるスタジオジブリの新作映画『思い出のマーニー』の声の出演者が明らかになった。
2010年に公開された『借りぐらしのアリエッティ』に続く、米林宏昌監督の長編映画第2弾作品となる『思い出のマーニー』は、イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンによって1967年に発表された児童文学をもとにした作品。映画版では舞台をイギリスから日本に移し、思春期の内省的な少女・杏奈が謎の少女・マーニーとの交流を通じて心を開いていく様子や、2人の友情を瑞々しく描くファンタジー作品になる。
今回発表された声の出演者は、共にジブリ作品初参加となる杏奈役の高月彩良と、マーニー役の有村架純。また、あわせて主題歌がアメリカのシンガーソングライターであるプリシラ・アーンの“Fine On The Outside”になることも発表された。
なお、声の出演者決定の経緯についてスタジオジブリの西村プロデューサーは、「スタジオジブリ初のダブルヒロインはオーディションで決めました。結局300人くらいを3日間に分けて行ったのですが、1日目の一発目が実は今回、マーニーを担当される有村架純さんでした。僕らは杏奈を探すつもりだったのですが、先にマーニーがみつかってしまいました。あ、この人だって。米林監督も僕もうなずいたのを覚えています。しかしその後、杏奈がなかなか見つからなかったんです。まっすぐで生きているのが不器用にみえるような女の子。その声ってどういう声なんだろうと思っていた時に、高月彩良さんという子が見つかりました」と明かしている。
高月彩良のコメント
最終オーディションは緊張の連続でした。結果はまた後日と言われるのかなと思っていたら、その場で米林監督から「あなたが杏奈です」と言われ、一瞬何の事だかよくわかりませんでした。ですが、周りの方々からおめでとうと言われ、台本を渡されたとき「杏奈が私!?」と一気に鳥肌が立ちました。夢なら醒めないでと心から願いました。夢じゃないとわかった今は、声優も初挑戦の中、こんなに大きな役が私に務まるのかという不安と、絶対に素敵な作品にしたい!という気持ちが入り混じった状態です。一生懸命に杏奈を知って、杏奈に命を吹き込むことができたらいいなと思っています。ちなみに、私は『もののけ姫』が公開された年に生まれました。ですが、生まれる前のスタジオジブリ作品も全て見て、どれも大好きな作品です。『思い出のマーニー』も、世代を超えて、深く長く愛される作品になるように、精一杯頑張りたいと思います。
有村架純のコメント
オーディションを受けた時、正直受からないだろうな。でも思い切って演じよう!と思ってその時初めて目を通した台本を読みました。声だけで表現しなくてはいけない難しさを、その瞬間でも感じましたが、自分なりに表現してみたことが結果に繋がったことが本当に本当に嬉しく思っています。スタジオジブリ作品は小さい頃から見てきた作品です。数々の役者さんがアフレコをしてきた中、自分もその憧れの世界に飛び込んでいけることに、不安ももちろんありますが、今は監督やキャストの方々と、素晴らしい作品を作るぞ!という前向きな気持ちでいっぱいです。初めてのアフレコでわからないことばかりですが、全力で挑んでいきます。
イベント情報
『思い出のマーニー』
2014年7月19日(土)から全国ロードショー
監督:米林宏昌
脚本:丹羽圭子、安藤雅司、米林宏昌
原作:ジョーン・G・ロビンソン『思い出のマーニー』(岩波少年文庫)
音楽:村松崇継
主題歌:プリシラ・アーン“Fine On The Outside”
声の出演:
高月彩良
有村架純
ほか
配給:東宝
(画像:©2014 GNDHDDTK)