絵の中の「よそおい」に注目する『クールな男とおしゃれな女』展

江戸絵画や浮世絵、近現代の絵画に描かれた男女の着こなしを紹介する『クールな男とおしゃれな女―絵の中よそおい』展が、7月13日まで東京・恵比寿の山種美術館で開催されている。

日本人が古くから培ってきた美意識や文化を背景とした和装や、西洋文化が流入した近代以降親しまれるようになった洋装など、時代を反映して変化を遂げてきた人々のファッション。近世から現代に至るまで顔の表情や装身具、髪型など各時代の装いを描くと共に、画家の美意識や色彩感覚を堪能できる作品が数多く作られてきた。

同展では、人々の装いを描いた江戸時代の絵画や浮世絵、近現代の日本画や洋画約60点を「クールな男」「おしゃれな女」「粋な男女」の3つに分類して紹介する。「クールな男」では、小林古径が描く平安装束姿の色男や、安田靫彦や前田青邨による独創的な出で立ちの戦国武将、東洲斎写楽や歌川豊国が描く役者絵などを展示。「おしゃれな女」では、伊東深水による洋装を纏った女優・木暮実千代の姿や、鏑木清方や上村松園が描く女性や娘の和装などを見ることができる。「粋な男女」のセクションでは、鈴木春信、鳥居清長、池田輝方らの作品が展示される。

なお同展は、着物を着用して来館すると割引料金で入館することができる。

イベント情報

『クールな男とおしゃれな女―絵の中よそおい』

2014年5月17日(土)~7月13日(日)
前期:5月17日(土)~6月15日(日)
後期:6月17日(火)~7月13日(日)
※会期中一部展示替えあり
会場:東京都 恵比寿 山種美術館
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜
料金:一般1,000円 大高生800円
※中学生以下、障害者手帳・被爆者手帳をご提示の方とその介助者1名は無料
※着物での来館者は団体割引料金で入場可

(画像上から:守屋多々志『慶長使節支倉常長』(左)1981(昭和56)年 紙本・彩色 山種美術館、上村松園『杜鵑を聴く』1948(昭和23)年 絹本・彩色 山種美術館、喜多川歌麿『青楼七小町 鶴屋内 篠原』1794-95(寛政6-7)年頃 大判錦絵 山種美術館(前期展示5/17-6/15)、東洲斎写楽『二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉』1794(寛政6)年 大判錦絵 山種美術館(後期展示6/17-7/13)、池田輝方『夕立』(右)1916(大正5)年 絹本・彩色 山種美術館)

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