戦後日本の住宅をテーマにした展覧会『戦後日本住宅伝説~挑発する家・内省する家』が、7月5日から埼玉・北浦和の埼玉県立近代美術館で開催される。
戦後に建てられた住宅のなかでも、特に戸建て住宅にフォーカスする同展。生活スタイルや工法、建築素材が変化し、急速に都市化が進む戦後日本で、人間の私的な居場所である住空間に対して、芸術性を視野に入れ、内部へ眼差しを向けるなど個々の建築家が行った多様な試みを、1950年代から国家的なイベントであった『日本万国博覧会』を経た1970年代までの作品を通して紹介する。
同展は、1953年に丹下健三が手掛けた『住居』に始まり、1976年に作られた伊東豊雄の『中野本町の家』や、同年に安藤忠雄が手掛けた『住吉の長屋』まで、16人の建築家による16件の住宅で構成。模型や写真、映像などが建築ごとに展示される。
会期中は、同展監修者の五十嵐太郎と埼玉県立近代美術館館長・建畠晢の対談や、原広司と西沢立衛の対談、同展に出展されている東孝光の『塔の家』、磯崎新『新宿ホワイトハウス』の現地見学会といった関連イベントが開催される。なお、同展は会期終了後、広島・広島市現代美術館、長野・松本市美術館、東京・八王子市夢美術館を巡回する予定。
イベント情報
『戦後日本住宅伝説~挑発する家・内省する家』
2014年7月5日(土)~8月31日(日)
会場:埼玉県 北浦和 埼玉県立近代美術館
時間:10:00~17:30(入場は閉館の30分前まで)
出展作家:
丹下健三
増沢洵
清家清
磯崎新
菊竹清訓
東孝光
篠原一男
坂本一成
白井晟一
宮脇檀
毛綱毅曠
黒川紀章
原広司
石山修武
伊東豊雄
安藤忠雄
料金:一般1,100円 大高生880円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方と付き添いの方1名は無料
建築ツアー
2014年7月16日(水)10:30~15:00
見学建築:磯崎新『新宿ホワイトハウス』、東孝光『塔の家』
講師:磯達雄(建築ジャーナリスト)
定員:20名(事前申込抽選制)
料金:1,500円
対談A
『五十嵐太郎×建畠晢』
2014年7月21日(月・祝)13:30~15:30
会場:埼玉県 北浦和 埼玉県立近代美術館 2階講堂
定員:100名(事前申込抽選制)
料金:無料
対談B
『原広司×西沢立衛』
2014年8月17日(日)13:30~15:30
会場:埼玉県 北浦和 埼玉県立近代美術館 2階講堂
定員:100名(事前申込抽選制)
料金:無料
広島会場
2014年10月4日(土)~12月7日(日)
会場:広島県 広島市現代美術館
長野会場
2015年4月18日(土)~6月7日(日)(予定)
会場:長野県 松本市美術館
東京会場
2015年6月~7月(予定)
会場:東京都 八王子 八王子市夢美術館
(画像上から:『戦後日本住宅伝説~挑発する家・内省する家』チラシビジュアル、丹下健三『住居』 1953年 撮影:平山忠治、磯崎新『新宿ホワイトハウス』 1957年 撮影:新建築社写真部、東孝光『塔の家』 1966年 撮影:村井修、篠原一男『白の家』 1966年 撮影:新建築社写真部)