ダウン症などの障がいを持つ人々の作品を展示する『楽園としての芸術』展が、7月26日から東京・上野の東京都美術館で開催される。
同展では、画家の佐藤肇・敬子夫妻によって東京と三重に設立された、ダウン症の人々などが絵画制作を行う「アトリエ・エレマン・プレザン」と、鹿児島の知的障がい者援護施設「しょうぶ学園」の活動を紹介。他者との比較や競争とは無縁な両施設で、気負いや作品への執着がなく作られた作品群からは、作り手の瑞々しい感性と豊かな知性を感じることができる。
展示作品は、アトリエ・エレマン・プレザンとしょうぶ学園で、ダウン症などの障がいを持った人々により制作された絵画、コラージュ、立体作品など。「障がい」の定義への再考を迫り、アール・ブリュットへの固定観念を覆すような明るく生き生きとした作品の世界観を通して、人の営みにおける芸術の役割を問う。
なお会期中は、アトリエ・エレマン・プレザンの作り手たちによる作品制作の様子が不定期で公開される予定。さらに両施設の代表者や、小説家の高橋源一郎による講演も行われる。
イベント情報
『楽園としての芸術』
2014年7月26日(土)~10月8日(水)
会場:東京都 上野 東京都美術館 ギャラリーA、B、C
時間:9:30~17:30(8月12日~8月17日と特別展開催中の金曜は21:00まで、共に入室は閉室の30分前まで)
休室日:月曜日、9月16日(ただし9月15日と9月22日は開室)
料金:一般800円 65歳以上500円 学生400円
※高校生以下無料
記念講演会
『創ってきたこと、創っていくこと』
2014年7月26日(土)14:00~16:00
会場:東京都 上野 東京都美術館 講堂
講師:福森伸(しょうぶ学園統括施設長)
定員:225人
料金:無料(当日配布の整理券が必要)
記念講演会
『〈楽園としての芸術〉を語る(仮)』
2014年9月15日(月・祝)第1部14:00~15:00、第2部15:15~17:00
会場:東京都 上野 東京都美術館 講堂
第1部講師:高橋源一郎(小説家)
第2部講師:佐久間寛厚(アトリエ・エレマン・プレザン東京代表)
聞き手:中原淳行(東京都美術館学芸員、本展担当者)
定員:225人
料金:無料(当日配布の整理券が必要)