『第151回芥川龍之介賞』と『第151回直木三十五賞』の選考会が本日7月16日に東京・築地の新喜楽で行われ、『芥川賞』に柴崎友香の『春の庭』、『直木賞』に黒川博行の『破門』が選出された。
『芥川賞』を受賞した柴崎は、1973年生まれ大阪出身。大阪府立大学卒業後、1999年に『レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー』でデビューし、今回も含めてこれまでに4度にわたって『芥川賞』候補にあがっていた。『文學界』6月号に掲載された受賞作品『春の庭』は、世田谷にある取り壊し寸前の古いアパートに引っ越してきた元美容師と、同じアパートに住む女の物語を描いた作品。
『直木賞』を受賞した黒川は、1949年大阪生まれ。京都市立芸術大学彫刻科を卒業した経歴の持ち主で、今回も含めてこれまでに6度にわたって『直木賞』にノミネートされていた。受賞作品の『破門』は、映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザと建設コンサルタントを中心にした巨額資金を巡る争いを描いたハードボイルド作品だ。