持続可能な空想の都市を提案、豪作家スティーヴン・ムシンが描く未来の東京の姿

スティーヴン・ムシンの個展『Now, If, What, Then‘Farming Tokyo―みんなとつくるまち’』が、8月18日から東京・青山のスパイラルガーデンで開催される。

オーストラリアのメルボルンを拠点に活動するスティーヴン・ムシンは、ワークショップを通じたインスタレーションや、ドローイング、パペットワークなど様々なメディアを用いて、持続可能な空想の未来都市を描くアーティスト。自身のイマジネーションとリサーチから得たデータをもとに、作品を通して独自のシステムを提案し、環境問題を考えるきっかけを作り出すムシンの作品は、奇抜で大げさなアイデアに見えて、理論上実現可能な範囲で構想されている。

同展のテーマである「Farming Tokyo」は、全ての生き物にとって最適のすみかで、「食のジャングル」と化す未来の東京の姿を考えるアートプロジェクト。会場では、ムシンが元来テーマに掲げている食物連鎖や自然エネルギーの活用のアイデアに、東京の食文化や生活スタイルを取り入れるために、東京農業大学の学生とワークショップを重ねて制作した大型ドローイングを展示。ドローイングには、人が出す生ゴミをビルの屋上で育てている鶏に餌として与え、鶏が食べごろになったら太陽光で焼く移動式の焼鳥屋『クライミング焼鳥バー』や、人の排泄物を蓄えて肥料にし、果物を栽培する移動式トイレの『コンポストザウルス』といったアイデアが盛り込まれている。

さらにギャラリー内のアトリウムでは、ドローイング作品からインスピレーションを受けて、来場者が会場に未来の東京を作り上げるワークショップを開催。会期の最後には、参加者の想像力で作られた巨大インスタレーションが完成する。また、「アートと教育」をテーマにしたフォーラムなどの関連イベントも行われる。

イベント情報

スティーヴン・ムシン
『Now, If, What, Then‘Farming Tokyo―みんなとつくるまち’』

2014年8月18日(月)~8月31日(日)
会場:東京都 青山 スパイラルガーデン
時間:11:00~20:00
料金:無料

スティーヴン・ムシンによるワークショップ
『WORKSHOP FOR CHILDREN AND FAMILIES』

2014年8月18日(月)~8月21日(木)14:00~15:00、16:00~17:00
会場:東京都 青山 スパイラルガーデン
対象:5~12歳と保護者
※8月21日は14:00~の回のみ開催

『CREATIVE IDEAS BAR』
2014年8月20日(水)18:00~20:00
会場:東京都 青山 スパイラルガーデン
対象:学生、教員、デザイナー、アーティストなどクリエイティブに興味のある方

フォーラム
『Creativity , Learning and Education』

2014年8月21日(木)17:00~18:30
会場:東京都 青山 スパイラルガーデン
パネリスト:
アネッテ・マウアー
ほか
定員:50名(要事前申込)

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