『第152回芥川龍之介賞』と『第152回直木三十五賞』の選考会が本日1月15日に東京・築地の新喜楽で行われ、『芥川賞』に小野正嗣の『九年前の祈り』、『直木賞』に西加奈子の『サラバ!』が選出された。
『芥川賞』を受賞した小野は、1970年生まれ大分県出身。2002年に『にぎやかな湾に背負われた船』で『第15回三島由紀夫賞』を受賞している。今回も含め、これまでに4回にわたって『芥川賞』候補にあがっていた。『群像』9月号に掲載された受賞作品『九年前の祈り』は、故郷に戻ってきたシングルマザーのさなえと、さなえの息子で外国人との間にできた子ども・希敏の母子を描いた作品だ。
『直木賞』を受賞した西は、1977年にイラン・テヘランで生まれ、幼少期を大阪、エジプトなどで過ごした。2004年に『あおい』でデビューし、今回も含め2回にわたって『直木賞』候補にあがっていた。『サラバ!』は、1977年にイランで生まれた主人公・圷歩が、大阪住まいを経てエジプトに向かい、後の人生に大きな影響を与える出来事に遭遇する、というあらすじだ。