『不思議の国のアリス』に様々な角度からスポットを当てる特集記事「150年目の『不思議の国のアリス』」が、本日2月2日に刊行された『ユリイカ』臨時増刊号に掲載されている。
1865年に発行され、今年で150周年を迎えるルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』。世界各国で翻訳出版され、文学だけでなく、アートや映像作品、漫画、ファッション、ゲーム、哲学、精神分析など様々な文化領域において大きな影響を与え続けてきた作品だ。
英文学者で翻訳者の高山宏が責任編集を務めた同特集は、「アリスの現在」「越境性」「少女」「論理」「夢みる術」「消費されるイメージ」「熱狂」といった各章から構成。嶽本野ばらによる「ルイス・キャロルから日本のオタクへ」や、高山と巽孝之の対談、柴田元幸と高山がそれぞれ手掛けた新訳が掲載。さらに真行寺君枝、中村桂子、四方田犬彦、小谷真理、佐藤良明、若島正、中野美代子、伴田良輔らが執筆者に名を連ねており、同作をモチーフにしたヒグチユウコ、建石修志、佐々木マキによる作品も掲載されている。また、『不思議の国のアリス』とヤン・シュヴァンクマイエル、初音ミク、トマス・ピンチョン、The Beatles、マザーグースなどとの関係に注目するなど、バラエティーに富んだ内容になっている。