アイスランドの女性ミュージシャンであるシグリドゥル・ニールスドッティルを追ったドキュメンタリー映像作品『Grandma Lo-Fi~The Basement Tapes of Sigriour Nielsdottir』が、3月4日にリリースされる。
2011年に81歳で逝去したシグリドゥル・ニールスドッティルは、BjorkやSigur Rosをはじめとするアイスランドのミュージシャンたちに「ローファイおばあちゃん」と呼ばれて親しまれた音楽家。60代後半になって幼少期に習っていたピアノの経験を生かして音楽を作ることに興味を抱き、70歳でシンセサイザー、身の回りの生活道具、自身の歌声を駆使した多重録音を始めたという。手作業でアートワークなども手掛けた自主制作のCDを数多くリリースし、70歳から亡くなるまでに59枚のアルバムを発表したという。
『Grandma Lo-Fi』は、ニールスドッティルの音楽制作や半生を追った作品。劇中で使用されている音楽は全てニールスドッティルの楽曲となるほか、mum、Mugison、Kria Brekkan(ex.mum)、Sin Fang、FM Belfast、Mr.Sillaら彼女を敬愛するミュージシャンが多く友情出演している。監督を務めるのは、Kira Kiraことクリスティン・ビョーク・クリスチャンドッティル、オリ・ジョンソン(Slowblow)と、JonsiやmumのPV、アートワークを手掛けるインギビョーグ・ビルギスドッティルの3人。公的機関からの支援を受け、10年弱かけて作品を完成させたという。なお今回リリースされるDVDは、映画で使用された楽曲を中心に収録したニールスドッティルのベストアルバムも付属した2枚組となる。