『バーネット・ニューマン 十字架の道行き』展が、6月7日まで滋賀・甲賀のMIHO MUSEUMで開催されている。
バーネット・ニューマンはアメリカ出身の20世紀を代表する画家のひとり。表面上の技巧ではなく内なるものに芸術の本質を求めたニューマンは、ウィレム・デ・クーニング、マーク・ロスコ、ジャクソン・ポロックらとともにアメリカ抽象表現主義の中心的存在として知られている。
同展では、ニューマンが1958年から8年間の歳月を費やして描いた連作『十字架の道行き』14点および1960年代の作品『存在せよ II』1点、計15点を展示。「十字架の道行き」は、イエス・キリストの受難を14の場面で表すキリスト教美術の伝統的な主題だが、ニューマンの作品では、同作の副題でもあり、キリストの最期の言葉とされる「なんぞ我を見捨てたもう」という意味の「レマ・サバクタニ」が真のテーマになっているという。
なお、『十字架の道行き』と『存在せよ II』はワシントン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されており、同美術館とMIHO MUSEUMの設計がともに建築家I.M.ペイによるものであることから、今回アジアで初展示されることになったという。3月21日と4月25日には関連イベントとして講演会が行われる。
イベント情報
『バーネット・ニューマン 十字架の道行き』
2015年3月14日(土)~6月7日(日)
会場:滋賀県 甲賀 MIHO MUSEUM
時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:月曜(5月4日は開館)、5月7日
料金:一般1,100円 高大生800円 小中生300円
講演会
『出来事の詩学』
2015年3月21日(土・祝)14:00~
会場:滋賀県 甲賀 MIHO MUSEUM 南レクチャーホール
講演:三松幸雄(明治大学、多摩美術大学兼任講師)
定員:100名(先着順)
講演会
『バーネット・ニューマンの〈十字架の道行き〉(仮題)』
2015年4月25日(土)14:00~
会場:滋賀県 甲賀 MIHO MUSEUM 南レクチャーホール
講演:大島徹也(愛知県美術館主任学芸員)
定員:100名(先着順)