書店員の投票で選出される文学賞『全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2015年本屋大賞』の受賞作品が発表された。
大賞に輝いたのは、上橋菜穂子『鹿の王』。『守り人』シリーズなどの著書で知られ、2014年には児童文学の国際文学賞『国際アンデルセン賞』にも輝いた上橋による同作は、強大な帝国から故郷を守るために「死兵」となった戦士団のヴァンと、謎の病を巡る物語を描いたファンタジー作品だ。なお、翻訳小説部門の大賞にはピエール・ルメートル著、橘明美訳の『その女アレックス』が選出されている。
今年で12回目を迎えた本屋大賞では、1次投票に全国461書店から580人の投票があり、2次投票では286書店から342人の投票があったとのこと。なお、2次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上で、ベスト3を推薦理由と共に投票する方式をとったという。今後は全国の各書店で同賞のフェアが実施される予定だ。
詳細情報
『全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2015年本屋大賞』選考結果
大賞 上橋菜穂子『鹿の王』(KADOKAWA 角川書店)
2位 西加奈子『サラバ!』(小学館)
3位 辻村深月『ハケンアニメ!』(マガジンハウス)
4位 柚木麻子『本屋さんのダイアナ』(新潮社)
5位 月村了衛『土漠の花』(幻冬舎)
6位 吉田修一『怒り』(中央公論新社)
7位 米澤穂信『満願』(新潮社)
8位 阿部和重、伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』(文藝春秋)
9位 伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』(幻冬舎)
10位 川村元気『億男』(マガジンハウス)