展覧会『燕子花と紅白梅 ―光琳デザインの秘密―』が、5月17日まで東京・表参道の根津美術館で開催されている。
1716年に逝去した尾形光琳の300年忌を記念し、光琳作品のデザイン性に着目する同展。単純な構図のもと、総金地の背景に青と緑のみで燕子花の群れが描かれた光琳の40代半ばの作品『燕子花図屏風』と、対峙する紅梅と白梅の間を暗く輝く流水が縦に走るという緊迫した造形が描き出された晩年の代表作『紅白梅図屏風』がともに展示される。根津美術館所蔵の『燕子花図屏風』と、静岡・熱海のMOA美術館所蔵の『紅白梅図屏風』の2つの国宝が同館で一堂に会するのは、56年ぶりとのこと。
また同展では、「模様」が描かれたような光琳の屏風作品に繋がる系譜を、親戚にもあたる俵屋宗達の作品から辿るほか、本阿弥光悦に関わりのある雲母や金銀泥を用いた木版摺りが光琳に与えた影響も追究。さらに、光琳による漆器の図案や、弟・乾山が手掛けた陶器の絵付けなどの展示を通して、デザイナーとしての光琳の業績を振り返る。
イベント情報
尾形光琳300年忌記念特別展
『燕子花と紅白梅 ―光琳デザインの秘密―』
2015年4月18日(土)~5月17日(日)
会場:東京都 表参道 根津美術館 展示室 1、2、5
時間:10:00~17:00(5月12日から17日までは19:00まで開館、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(5月4日は開館)
料金:一般1,200円 学生1,000円
※中学生以下無料