サプールを捉えた写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』が、6月に刊行される。
フランス語で「おしゃれで優雅な紳士協会」を意味する言葉の略語であるサプールは、コンゴ共和国の首都ブラザビル郊外にあるバコンゴ地区を拠点にする男性たちの集団。3万円の月収の半分をハイブランドの衣服に費やし、着飾った姿で週末の街を歩くサプールの人々は、教養や洗練された立ち居振舞いを身に付けるなど「紳士のルール」を体得することを重視しているという。彼らのスタイルはフランス統治時代の約90年前から続いており、現在ではヨーロッパの都市などにも「支部」を持つ世界的な運動になり始めている。
同書は、イタリア人の写真家ダニエーレ・タマーニがサプールの中心的人物を捉えた写真と彼らへのインタビューを収録。さらに、サプールのファッションセンスに衝撃を受けたというポール・スミスが序文を執筆している。なお同書は、2009年にイギリスで刊行された『Gentlemen of Bacongo』の日本語版となる。