舞台『ドラマ・ドクター』が、10月23日から東京・吉祥寺シアターで上演される。
同作は、『新宿八犬伝 第一巻』で『第30回岸田國士戯曲賞』を受賞した川村毅が作・演出を担当する新作舞台。プロデューサーに「いままでになかった物語」の執筆を依頼されたことでライバルになった3人の若手劇作家が、ドラマの欠点や弱点を見出して方向性を導く「ドラマドクター」の書斎で鉢合わせになる様を描く。
隠遁生活を送るドラマドクターを演じるのは、舞台『鈍獣』『カッコーの巣の上で』の演出や、映画『ハチミツとクローバー』の脚本を手掛けた河原雅彦。自らも劇作家として活動する末原拓馬、岡田あがさ、堀越涼が、心に傷を持つ3人の若手劇作家を演じる。チケットは現在販売中だ。
川村毅のコメント
二十歳代より戯曲を書いてきた。さまざまな物語。いろいろな文体。
年代によって文体の模索を続け、物語の趣向も変わった。
例えば、25歳で書いた『新宿八犬伝』と53歳で書いた『4』を比べて読むとき、後世の人たちは、この劇作家をどのように解釈するだろうか?
永久運動的に変化し続けた者とみるか、あるいは、文体の変化とは無関係の不変の何かを見出すだろうか?
かつて、戯曲を書くとき、<物語=制度>といったことが、頭から離れない時期があった。
ドラマ・ドクターという職業がハリウッドあたりであると聞いた時、頭に浮かんだのが、この<物語=制度>だった。再び、このことについて取り組んでみようと思ったのは、時代が再びそうしたことを巡って右往左往しているからだ。
物語=制度=資本主義
という風呂敷をこの劇で大きく広げたい。
イベント情報
『ドラマ・ドクター』
2015年10月23日(金)~11月2日(月)全13公演
会場:東京都 吉祥寺シアター
作・演出:川村毅
出演:
河原雅彦
末原拓馬
岡田あがさ
堀越涼
笠木誠
伊藤克
料金:前売4,800円 当日5,000円 初日特別価格4,000円 高校生以下1,500円