特集「LGBTと切り拓く未来」が11月15日にNHK総合の経済番組『サキどり』で放送される。
LGBTの人々が社会にもたらす影響について考察する同番組。スタジオには写真家のレスリー・キーと女装家でエッセイストのブルボンヌが登場し、レスリー・キーが撮影した108枚のLGBTの人々のポートレイトを背景に、彼らが持つ鋭い感性や魅力、当事者の現状などを語る。
またゲイのデザイナーが生み出した男性下着に加え、LGBT向けのサービスを打ち出す高級ホテルや生命保険の開発、LGBT専用窓口を設けた不動産仲介会社など、LGBTを積極的に支援する企業の取り組みも紹介される。
レスリー・キーは番組への出演にあたり「私は写真家として今、自分で『OUT IN JAPAN』というプロジェクトをやっています。来年の4月までに1000人のLGBTを撮影することで、LGBTの人たちがカミングアウトしやすい環境を作りたいと思っています。そして、もっと本当に差別がない社会、もっとみんなが自分らしくいられる環境にしたい。LGBTの人は、みなさんと同じだよっていうことを伝えられたらいいなと思います」「今回の番組を通して、次の日本の可能性をみんなで一緒に考えていきたいと思っています」とコメント。
ブルボンヌは「一昔前はLGBTの当事者で、顔を出せる人がほとんどいなかったんですよ」「今回のこういった企画はほんとに普通のお仕事をされてる一般の方たちが、普通に出てこられていて。自分は性的少数者の一員です、ということをね、堂々と言える時代になってきたんだなっていうのがもう、あの見た目で、こう伝わってくるって素晴らしいことですよね」と語っている。
レスリー・キーのコメント
LGBTは自分の中にスタンダードをもっている人が多い。普通の人より感覚が敏感。クリエイターの中にLGBTが多いのは偶然だけではないと思ってます。なぜそうなのか、すごい考えたんですよ。多分みんなが不自由な環境で生活したり、仕事もそうだし、家庭もそうだし。その不自由なかで、差別がある中で、自分が自分らしくあるためのサバイバルをすることで、LGBTの人たちはある意味鍛えられている。また、ゲイの人が、女性の気持ちもわかったりとか。レズビアンの女性が、男性の気持を理解する力が強かったりとか。その両方があるからこそいろんなものが作れるんじゃないかなと思います。彼らにスポットライトをちゃんと当てたら、みんなが想像もできないすごい才能が出てくると思います。
番組情報
『サキどり』
2015年11月15日(日)8:25~8:55にNHK総合で放送
ゲスト:
レスリー・キー
ブルボンヌ
MC:
ジョン・カビラ
片山千恵子