本城直季の写真展『東京』が、2月12日から東京・品川のキヤノンギャラリーSで開催される。
人物や建物、風景をジオラマのように撮影した写真作品を発表している本城直季。写真集『small planet』で2006年度の『木村伊兵衛写真賞』を受賞したほか、アメリカ・メトロポリタン美術館、ヒューストン美術館などに作品が所蔵されている。
『東京』展では、建造物が乱立する東京の街を上空から俯瞰して空撮した作品群約50点を展示。ジオラマ写真のように撮影された新しい高層ビルや工事中の建物を見ることができる。会期中の2月13日には本城による講演会を実施。ゲストに写真評論家の飯沢耕太郎を迎え、展示作品の紹介や撮影時のエピソードなどを明かすという。
本城直季のコメント
久しぶりに展望台に登って東京の街を俯瞰するとまた知らない高層ビルが建っていた。
工事中の建物もいくつか見えた。もう経済は10年以上も停滞していると言われ続け、人口もこれからさらに減少すると言うのに東京の景色はそんなことは意に介さず変わっていく。
展望台から東京の街を俯瞰して見ていると、どこまでも果てしなく続く密集した建造物の景色に圧倒され、まるで模型の世界のような仮想空間にいる錯覚に落ち入る。
自分たちが日常として住んでいる場所は、紛れもない実世界だが、半分は人工的に作られた仮想空間のようなところに住んでいるのだと改めて実感する。
イベント情報
本城直季写真展
『東京』
2016年2月12日(金)~3月28日(月)
会場:東京都 品川 キヤノンギャラリーS
時間:10:00~17:30
休館日:日曜、祝日
料金:無料