6月25日から全国公開される白石和彌監督の映画『日本で一番悪い奴ら』の追加キャストが発表された。
同作は、北海道警察による数々の違法捜査が明るみに出た「稲葉事件」をモチーフにした作品。敏腕刑事の先輩・村井定夫から点数稼ぎのために、裏社会に飛び込んで「S」と呼ばれるスパイを作れ、という助言を受けた刑事・諸星要一が、言われるがままにSを率いて違法捜査に手を染めていく、というあらすじだ。覚せい剤取締法違反容疑と銃砲刀剣類所持等取締法違反容疑で2002年に逮捕された元警部・稲葉圭昭がモデルの主人公・諸星を綾野剛が演じる。
今回出演が明らかになったのは、諸星のSとなって極秘情報を提供し、違法薬物密売組織の泳がせ捜査を持ちかける暴力団幹部・黒岩勝典役の中村獅童、同じくSとして諸星を慕う山辺太郎役のYOUNG DAIS、アクラム・ラシード役の植野行雄(デニス)。さらに暴力団と密接な関わりを持つ先輩刑事・村井役にピエール瀧、刑事の栗林健司役に青木崇高、関東のヤクザ・加賀谷力役に木下隆行(TKO)、警視庁銃器対策室の国吉博和役に音尾琢真、高級クラブのホステス・田里由貴役に矢吹春奈、婦警・廣田敏子役に瀧内公美、山辺の恋人役に白石糸がキャスティングされている。
あわせて同作の特報が公開。特報には、制服姿の諸星やサングラス姿でホステスに囲まれた諸星が「治安守るのは簡単じゃねえんだよ」と話す様子、村井と諸星が肩を組んでいるシーン、血を流した諸星が口の中に銃を突きつけられている場面など映し出されており、諸星が正義であると信じ込んで悪に染まっていく様子が垣間見える内容になっている。また諸星とSのメンバー、村井の姿を写したビジュアルも公開された。
中村獅童のコメント
えっ公開出来るの?
あ~うれしい、ヤバいでしょ!!YOUNG DAISのコメント
この衝撃的な作品に関われた事は私の人生をも左右する大きな出来事であります。
この映画に生きる意味とは、善悪では語り尽くせない男たちの苦悩や世の中の矛盾と闘うこと。
そう信じて白石和彌監督の指揮の元、全てを覚悟して体当たりで臨みしました。
公開を楽しみにお待ち下さい。植野行雄(デニス)のコメント
今回はパキスタン人のラシード役をやらせて頂いたデニス植野行雄です。
僕はブラジル人とのハーフですが中東の人達に街中で話しかけられたりパキスタン料理屋さんでパキスタン語でオーダーを聞かれたりしていたのでパキスタン人役と聞いた時も不思議と驚かなかったです。
何より、僕は白石監督の凶悪の大ファンだったので白石監督の映画に出演させて頂けるとマネージャーから聞いた時はテンションが上がり自分の顔が怪しくて良かったと人生で初めて思いましたよ(笑)
大阪育ちの僕ですが、カタコトを勉強したおかげで、撮影中はスタッフさん達に「本当のパキスタン人にしか見えない」と褒めて頂いたのですが、中身が日本人の僕は少し複雑な気持ちでした(笑)
撮影が始まった時、映画の現場は慣れてなく不安でした。
でも、剛君とダイス君が同い年という事もあり初日から仲良く接してくれたおかげでリラックスして撮影に参加出来ました。 獅童さんにも凄く良くして頂きプライベートも遊んで頂いたりしてます。
ただ、剛君も獅童さんもダイス君も撮影中は役に入り込んでいて本当に悪い奴にしか見えなくて怖かった(笑)
さすがプロです。
映画の中に僕と剛君との緊迫した乱闘シーンがあるんですけど、僕が気持ちが入り過ぎて本番でリハーサルと全て違う動きを僕がしてしまい、シーンの全てがアドリブのガチの取っ組み合いになってしまったことを鮮明に覚えてます。
2人とも必死の顔になっているこのシーンを是非皆さんの目で確認して頂きたいです。
男性で嫌いな人は絶対に居ない不良映画。もちろん、全員が楽しめる呆れるほど面白い映画。
そして、剛君と撮影中に、ご飯行った時に「この映画を綾野剛の代表作にしたい」と言っていたこの映画。
是非、劇場に足を運んで下さい。ピエール瀧のコメント
また白石組に参加できて光栄です。今回も悪事を爆笑しながら楽しくやれました。
すごい映画です。是非観て下さい。白石和彌監督のコメント
完成を目前にして、とんでもない映画を生み出してしまうことに自分自身が冷静でいられません。
撮影直前に瀧さんにお会いした時、「鬼畜監督はやっぱり鬼畜だったね」とニコニコしながら言われました(笑)。光栄です。
出演者全ての人が悪者になるように愛情を持って作りました。生まれながらに罪を背負った映画、間も無く完成します。