瀬尾まいこの恋愛小説『僕らのごはんは明日で待ってる』が映画化。2017年新春に公開される。
『僕らのごはんは明日で待ってる』は、性格が正反対の男女が織り成す恋愛模様を描いた作品。体育祭の競技「米袋ジャンプ」をきっかけに交際を始めることになった無口な草食系男子・葉山亮太と明るくて正直な性格の上村小春が、食事を共にすることで愛を育み、やがて食卓を囲む家族になるまでの7年間を描く。
あだ名が「イエス」だが他人に無関心な主人公・葉山を演じるのは、『ピンクとグレー』で映画初主演を果たした中島裕翔(Hey! Say! JUMP)。ヒロインの小春役をゼクシィのCMなどに出演している新木優子が演じる。また、葉山に想いを寄せる鈴原えみり役に美山加恋、葉山の友人・塚原優介役に岡山天音、一度は離れてしまう葉山と小春を繋ぐキーパーソンとなる山崎真喜子役に片桐はいり、小春の祖母・上村芽衣子役に松原智恵子がキャスティングされている。
メガホンを取るのは映画『箱入り息子の恋』などの作品を手掛け、髭男爵の元メンバーという経歴も持つ市井昌秀。撮影は1月末からタイでスタートし、2月末にクランクアップする予定だ。
中島裕翔のコメント
僕にとって初めてのラブストーリー出演ですが、脚本にある、きゅんとしてしまうようなシーンをちゃんと観客のみなさんにもきゅんとしてもらえるように演じたいと思っています。僕が演じる葉山亮太は、ある理由から無口で、受け身で、自分の世界に閉じこもっている役です。亮太の影がある部分は僕とは正反対だとおもいますが、たまにたそがれたくなる彼の気持ちはわかる気がします(笑)新木さんとは初共演ですが、明るくて素直なところが小春っぽいなと思いました。
彼はそんな彼の世界にひとすじの光を与えてくれる小春と出会って変わっていきます。とても温かいイメージの作品なのですが、7年間の間ではふたりをとりまく環境も変わって、けんかが起きたりもします。そんなマイナスなことすらも、生きていく過程のなかで大事に思えるようなふたりの時間やそれを経た関係性を見せられたら良いなと思います。自分のなかにある亮太を少しでも見つけて広げていって、撮影中も新木さんとお互い支えあって、自然な瞬間を大事にしたいなと思っています。新木優子のコメント
原作も脚本もとても素敵な作品で、ヒロインに選んでいただき光栄に思っています!
原作と脚本を読んでとても素敵な作品だなと思い、参加させていただけることを光栄に思っていますし、とてもクランクインが楽しみです。私が演じる小春役は、明るいところなど自分に似ているところがたくさんある女の子だったのでびっくりしました。でも小春は人に心配させないように明るくしている器用な部分もあるので、そこは悲しいとか嬉しいとかがすぐに顔に出てしまう自分とは違うかなと思いました(笑)。中島さんは亮太よりもっと明るいんですが、純粋なところは亮太にとても似ていると感じました。
亮太は落ち込むにも何をするにもきちんとしている性格で、小春にとって自分にないものを補ってくれる存在。7年という長い月日のなかで凝縮された、二人のやりとりやお互いを求めあう想いをきちんと表現できたらと思います。また、「ごはん」が大きなキーワードになる作品で、衣食住という人間の生活の基本に「食」があるように、二人にとっても大事な「食」が二人をつないでいるのでそこも大切に演じられたらと思っています。市井昌秀監督
糸が切れた凧のようにふわふわと生きている実感も無く生きている葉山亮太と、元気でガサツな上村小春。一見、なんの共通点も見当たらない二人だが、近しい人の不在を身を持って経験している。この男女をどこまでも重たい空気で描くことは可能だが、原作は軽妙なやりとりで軽やかに描いているからこそ、僕の心に強く響き、是非映画化したいと思いました。
主演の二人、中島裕翔さんと新木優子さんの中には、各々亮太と小春は既に存在します。今作は平凡な日常を描くからこそ、二人の素の日常を引きずりだし、芝居をしない演技に毅然と挑戦したいと思います。二人の中に既に存在している一面ではありますが、観客の皆さんには新鮮に映ることを期待します。
最後に、僕にとって原作の映画化は初めてです。原作者の想いと真摯に向き合い、きちんと映像に収めたいと思います。瀬尾まいこのコメント
今回は映画化されるとのこと、とてもうれしく思います。監督さんや役者さんも素敵な方ばかりで、お名前をお聞きした途端、作品のいろんな場面が頭に浮かび、わくわくしてきました。映画が出来上がるのが待ち遠しいです。