『第41回木村伊兵衛写真賞』は新井卓、ダゲレオタイプで核の遺物を記録

『第41回木村伊兵衛写真賞』の受賞者が発表された。

写真家・木村伊兵衛の業績を記念して1975年に創設された同賞は、毎年優れた作品を発表した新人写真家を表彰。「写真界の芥川賞」とも称されている。過去の受賞者には藤原新也、畠山直哉、ホンマタカシ、蜷川実花、HIROMIX、川内倫子、佐内正史、梅佳代、長島有里枝、浅田政志らが名を連ね、昨年は石川竜一と川島小鳥が受賞した。

『第41回木村伊兵衛写真賞』の受賞者に輝いたのは、1978年生まれ神奈川出身の新井卓。受賞作となった2015年刊行の写真集『MONUMENTS』には、写真撮影の黎明期の技法であるダゲレオタイプを使い、核災害に翻弄される人々や福島や広島、長崎、アメリカ各地などの核の遺物を記録した作品群が収められている。なお今回の選考委員は石内都、鈴木理策、ホンマタカシ、長島有里枝と『アサヒカメラ』編集長が務めた。

授賞式は4月22日に東京・竹橋の如水会館で開催。同日から東京・新宿のコニカミノルタプラザで受賞作品展が行なわれる。また今回の選考の詳細は3月19日発売の『アサヒカメラ』4月号に掲載される。

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