映画『追憶』が2017年に全国東宝系で公開されることがわかった。
『追憶』はこれまでに『駅 STATION』『あ・うん』『鉄道員』などの作品を発表してきた監督・降旗康男と撮影・木村大作のタッグによる作品。幼少期を共に過ごした3人の男が、ある殺人事件を通して刑事や容疑者、被害者という形で再会し、事件の真相と忌まわしい過去と対峙していく姿を描く。
過去から逃れるために刑事になった主人公・四方篤役を岡田准一、篤の旧友で事件の容疑者・田所啓太を小栗旬、事件の被害者・川端悟を柄本佑が演じる。さらに長澤まさみ、木村文乃、安藤サクラ、吉岡秀隆もキャストに名を連ねている。脚本を手掛けたのは、高倉健の遺作となった『あなたへ』の青島武と、『グラスホッパー』などの監督作を手掛けた瀧本智行。撮影は北陸地方を中心に行なわれ、木村が撮影する自然の風景も見どころとなる。
岡田准一のコメント
映画界の至宝の方々とお仕事ができることを光栄に思います。素晴らしいキャストの皆様と、一つ一つを大切につむぎながら、降旗監督と木村大作さんの背中を追いかけていきたいと思います。お二人のエネルギーに影響を受けながら、映画を愛する方々の愛をしっかり見てきます。作品の完成を楽しみにしていて下さい。
小栗旬のコメント
こういった作品に声をかけていただけるとは思っていなかったので、ただ単純にとにかく存在していて良かったなと思います。若き日々よりいつかまた一緒に仕事をしようと語っていた岡田さんとこういう形でお会い出来るのもとても大きな縁を感じます。素晴らしいスタッフ、キャスト陣と心に語りかけられる作品作りを出来ることを今から心待ちにしています。
降旗康男監督のコメント
木村大作さんとは、9年ぶりのタッグということで古巣に戻った気持ちです。歳も歳(81歳)なので、いつもこれが最後の作品になるかもしれないと思って臨んでいる中、今回また木村さんと一緒に組めて良かったです。岡田准一さんとは初めてですが、人間に内在する“陰”を演じきれる日本映画界では数少ない主演俳優だと思っているので、その“陰”をうまく引き出したいと思います。
木村大作のコメント
降旗監督とは15作目になりますが、監督からは今までにやったことない事を求められていますし、今回は主役に岡田准一という俳優を新たに迎えるので「新しい旅のはじまり」だと思っています。岡田准一さんは、俳優にとって一番大切な“目”を持っていると思います。彼の横顔の伏し目に潜む“陰”を撮りたいです。また、撮影にあたり北陸の地の“厳しさ、寂しさ、美しさ”を詩情豊かに映し、都会で生きる人々をドキュメンタリー風に生々しく撮ることでその対比を上手く表現していきたいと思っています。