6月25日から全国公開される白石和彌監督の映画『日本で一番悪い奴ら』の主題歌が発表された。
北海道警察による数々の違法捜査が明るみに出た「稲葉事件」をモチーフにした同作。うだつの上がらない日々を過ごしていた刑事・諸星要一が、点数稼ぎのために裏社会で「S」と呼ばれるスパイを作れ、という助言を受けて、言われるがままにSを率いて違法捜査に手を染めていく様が描かれる。実在の元警部・稲葉圭昭がモデルの主人公・諸星役を綾野剛が演じる。
主題歌に起用されたのは、東京スカパラダイスオーケストラfeat. Ken Yokoyamaによる“道なき道、反骨の。”。作詞を谷中敦、作曲を川上つよし(共に東京スカパラダイスオーケストラ)が手掛け、ボーカルをKen Yokoyamaが務めている。Hi-STANDARD時代を含め、Ken Yokoyamaが日本語詞のオリジナル楽曲を歌うのは同曲が初。また映画主題歌を担当するのも初めてだという。
今回の発表とあわせて同曲を使用した予告編が公開。ピエール瀧演じる刑事・村井が、クラブで女性の胸を揉みながら諸星に裏社会へ飛び込むよう話すシーンや、諸星のSとなる中村獅童演じる暴力団幹部・黒岩の姿に加え、諸星が激しい暴力を働く場面など、真面目な刑事だった諸星が裏社会で暴走していく様が垣間見える内容になっている。
谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)のコメント
僕らの時代には反骨のヒーローが輝いて見えました。彼らの生き様には社会人として不適切な行動があったとしても、世俗的な時流や不当な権力に対して抗う姿に、閃きや気づき、世の中を新しくしていこうという生命力の輝きを感じたのです。今は反骨精神の時代ではないのかも知れませんが、今回は、敢えて、スカパラと横山健でそれを謳おうと思ったのです。夢を持って時流に反骨し、挫折しながら世の中を学び、仲間の大切さを知る。
これは人生に於いてとても大切なプロセスだと思うのです。綾野剛のコメント
諸星要一として、一言。最後の最期で、正しい道を示して頂けました。感謝の極みです。
白石和彌監督のコメント
もう最高な奇跡のコラボに一瞬にして体温が跳ね上がります!
主人公・諸星がノンストップでまさに道なき道を切り開き、人生を疾走させていく!
たとえそれが間違った道であれ人生にあと戻りはないのだ!
この曲を聴いて僕自身映画の見え方がまた違った色を帯びました!そう、反骨!
まさに諸星の人生を体現し、そして映画に新たな熱と速度をもたらしてくれる素晴らしい曲です!お楽しみに!