『TDC 2016』が、6月3日から東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。
同展では、東京タイプディレクターズクラブが主催する国際アニュアルデザインコンペティション『東京TDC賞 2016』の成果を発表する。会場では、同コンペティションへの応募作品2800点から選ばれたグランプリ1点、タイプデザイン賞1点、RGB賞1点、特別賞1点、TDC賞5点を含む、ノミネート作品など評価の高い約150点の作品が展示される。
グランプリを受賞したのは、昨年タイプデザイン賞を受賞したヘンリク・クベルとスコット・ウィリアムズによる『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』のためのカスタムフォント『The New York Times Magazine Custom Fonts』。
タイプデザイン賞には、ヘラルド・ウンガーが11世紀から12世紀のヨーロッパにおけるロマネスク体についての博士研究から端を発して制作した『Alverata』、RGB賞には菅野創+やんツーによる、人工知能が「意味をなさないけれども文字のような感じの線」を書いていくドローイングマシン『SEMI-SENSELESS DRAWING MODULES #2 ― Letters』が選出されたほか、特別賞には『21世紀琳派ポスターズ 10人のグラフィックデザイナーによる競演』に出品された葛西薫の『琳派400』が選ばれた。
またTDC賞には、ファッションデザイナーとアーティストのコラボ展『BOUTIQUE!』のために植原亮輔が手掛けたビジュアルアイデンティティー、展覧会デザイン、ポスター、トム・ヒングストンによるデヴィッド・ボウイ“Sue (Or In A Season Of Crime)”のPV、村上雅士がアルファベットに着想を得て制作したグラフィック作品『Unlettered』、チビン・トリユーによるローザンヌ美術大学の卒業制作プロジェクトである『Gutenberg Museum ― Identity & Display System』、小林一毅の多摩美術大学の卒業制作『空想正倉宝物図』が選ばれている。
なお初日にはオープニングレセプションと授賞式が行なわれるほか、6月4日にはデザインフォーラム『TDC DAY』が東京・DNP五反田ビルで開催され、4人の国内受賞者とゲストによる対談と、海外出身の受賞者によるプレゼンテーションが行なわれる。参加方法については東京タイプディレクターズクラブのオフィシャルサイトをチェックしよう。