映画『キセキ ―あの日のソビト―』が2017年新春に公開される。
2008年に発表されたGReeeeNの楽曲“キセキ”の誕生にまつわる物語を描く同作。JINとHIDE(GReeeeN)の兄弟の青春期のエピソードをもとに、ある兄弟が家族や仲間との衝突を経て、自分の道を切り開いていく様を描く。
GReeeeNのプロデューサーであるJIN役を演じるのは松坂桃李。JINの実の弟でGReeeeNのリーダー・HIDE役を菅田将暉が演じる。メガホンを取るのは、『海街diary』『そして父になる』など是枝裕和監督作の助監督を務め、『ちーちゃんは悠久の向こう』で監督デビューを果たした兼重淳。脚本を2000年に『秘密』で『シッチェス・カタロニア国際映画祭』最優秀脚本賞を受賞した斉藤ひろしが手掛ける。
松坂桃李のコメント
最初この映画は名曲「キセキ」に関わる人たち、兄弟や家族・仲間の物語だと伺い、どう映画化するのか上手くイメージができませんでした。ですが、実際にJINさんHIDEさんにお会いしてみたらものすごく魅力的で、お二人から出てくるエピソードのどれもが本当に興味深くて、感動もあり、なるほどこれはきっと面白い物語になるだろうと理解しました。人を惹きつけ、運気を上げてくれそうな“パワースポット”のようなJINさん、そんな魅力的で、かつ実態が明かされていない実在の人物を演じることに責任を感じますが、兄弟お二人のわかりあっている雰囲気や空気感をしっかり表現して、兄弟の関係性や家族の形、GReeeeNがデビューするまでの仲間たちに対する二人の思いを、丁寧に作品に乗せていきたいと思います。JINさんはGReeeeNのプロデューサーですが、彼の昔のバンド時代も描かれているので、僕にも歌うシーンがあります。役としてしっかり歌うのは初めてで苦戦していますが、JINさんからも「楽しんでやってください」と言っていただいて、心強く思っています。
菅田将暉のコメント
GReeeeNさんは素顔を公表していないので、その実態は知られていないけど、曲は誰しも知っていると思います。そんなグループのメンバー役を演じさせていただくことは、今生きている実在の人物を演じる上でも、僕にとって異色の経験になるなと思いました。僕と(松坂)桃李君が演じることによって、GReeeeNさんの学生時代や結成当時の様子を世の中に伝える役目を担えるというワクワク感があります。この時代に歯医者とミュージシャンを両立させるなんて、本当にあり得るのかなと思っていましたが、なぜ、どうやってその形になっていったのか、そこにはどんな家族や仲間がいて、どんな“キセキ”があって今こうなっているのかという経緯がすごく面白かったので、それを映画で表現するのが楽しみです。GReeeeNさんの曲は決して単純ではないのに歌詞はストレートだったり、かなり入り組んだ構造になっているので歌うのはすごく難しいですが、理論的なところから音楽を勉強させていただき役作りをしています。