映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』が、8月6日から東京・YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町、角川シネマ新宿ほか全国で順次公開される。
出演者のアハメッド・ドゥラメの実体験をもとに制作された同作。問題児ばかりを集めたクラスの生徒たちが、歴史教師アンヌ・ゲゲンのアウシュビッツに関する授業をきっかけに次第に変わってゆく様を描いた作品だ。
アンヌ役を演じるのは『マルセイユの恋』で『セザール賞』主演女優賞を受賞したアリアンヌ・アスカリッド。監督はマリー=カスティーユ・マンシオン=シャールが務め、脚本は監督とアハメッドが共同で執筆した。
なお同作のオフィシャルサイトには、茂木健一郎、池澤夏樹、猪瀬直樹、坂東眞理子、志茂田景樹、井筒和幸、宮本亜門、野崎歓、小堺一機、ピーター・バラカン、荻野アンナ、佐々木俊尚らによるコメントが掲載中だ。
マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール監督のコメント
国も文化も言葉も歴史も違う日本で、この映画がどのように受け止められるのか全く未知数でした。今回の取材の際にある記者さんから、この映画を観た16歳の高校生が涙を流し感動したと伺いました。日本は言葉もまったく違いますし、仮に英語やフランス語など近い言語であったとしても、それぞれバックグラウンドが違うので、すべてを理解してもらえるわけではありません。わかる範囲だけです。ましてや、こんなに遠い場所にある日本なのですから、16歳の子供が自分なりにわかる範囲でしかわからないわけです。すべて理解していなくてもいい、わかるところだけでいいのです。それでも通じたこと、これが映画そのものなので、映画がひとつの言語になったのです!これは私の映画だからということではなく、これこそが映画が持つ力なのだ、これこそが奇跡といえるのかなと思いました。