秋吉理香子のミステリー小説『暗黒女子』が映画化され、2017年春に全国公開される。
『暗黒女子』は女子高校が舞台のミステリー作品。全校生徒の憧れの的だった女子生徒・白石いつみが校舎の屋上から落ちて死んだことをきっかけに、いつみが主宰していた文学サークルで犯人を告発する5つの物語が朗読され、死の真相に迫っていくというあらすじだ。原作小説は「読んで嫌な気持ちになるミステリー」を意味する作品群「イヤミス」の1つに数えられている。
映画版で白石いつみ役を演じるのは飯豊まりえ。いつみから文学サークルの会長を引き継いだ親友・澄川小百合役を清水富美加が演じる。共演には高校生ライトノベル作家・高岡志夜役の清野菜名、ブルガリアからの留学生ディアナ・デチェヴァ役の玉城ティナ、パティシエを夢みる小南あかね役の小島梨里杏、奨学生・二谷美礼役の平祐奈が名を連ねている。
監督は映画『百瀬、こっちを向いて。』『MARS~ただ、君を愛してる~』の耶雲哉治。脚本は『心が叫びたがってるんだ。』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の岡田麿里が担当する。岡田が実写映画の脚本を手掛けるのは今回が初となる。
清水富美加のコメント
もはや女子高は現実にあるものの異世界だと思っているので、とっても不安でした。
が、撮影に入ってみて同世代の可愛い女の子達が頑張っていて、勇気をもらいました。
澄川小百合という女子高生を、慎ましく、そして貪欲に、演じたいです。
女子のブラックな部分が存分に出る作品だと思います。
それから人間関係での悩みや鬱憤を晴らすつもりで臨みたいです。ごめんなさい。笑飯豊まりえのコメント
女の子のリアルな世界観を、よりダークに暗黒女子というスパイスを加えて描いている作品です。後味は正直悪いです。でもそれが、他にはなくて新鮮で面白いなと思います。いつみは誰もが憧れる太陽の存在だけど、自分の世界に入り込めるスイッチがはっきりしている女の子。自分自身はじめての役柄で、戸惑いや不安もありますが、監督やキャストのみんなと一緒に精一杯頑張っていきたいと思います。
清野菜名のコメント
何が真実で誰が嘘をついているのか謎がいっぱいで、ボヤッと心に残るような感じがあります。でも、そのバランスがいい感じになっているのだと思います。自分の高校生を思い出しながら楽しんで明るく元気にやっていきたいと思います。チームワークが大切な現場だと思うので、皆さんとコミュニケーションをとっていい雰囲気を作って、最後までケガなく楽しんで撮影したいなと思います。
玉城ティナのコメント
女の子の裏と表みたいなものはどこにでもあると思いますが、独特の思春期の感じや言葉の使い方が面白いと思います。どういう風にディアナを演じようかなと悩みながらではありますが、頑張るぞ!という気持ちでいっぱいです。怖くて美しい二面性のある文学サークルを作れる一員になれるように頑張りたいと思います。
小島梨里杏のコメント
女子高生にしかないキラキラ、生き生きした部分とは裏腹に“暗黒”が見え隠れして出てきます。
今回演じさせて頂く小南あかねは初めてやるような役なので、演じているときと普段のギャップが面白いです。この映画の中で闇と明るみ、人間に翻弄されながら撮影も頑張っております。
どうぞ転がされちゃってください。皆さまの予想もしない結末に。乞うご期待。平祐奈のコメント
一人一人の物語になっていて、みんな違うことを言っていて、最後こうなるのかという驚きな展開があり、脚本を読んでとても面白いと思いました。みんなより年下の1年生役で、私自身も妹なので、妹キャラとして現場を明るくしていきたいと思います。みんなと心を一つに頑張っていければと思います。これから演じていくのが楽しみです。
耶雲哉治監督のコメント
この映画の世界観は、個性的で非現実的。10代の女の子たちの憧れだったりキラキラしている部分もあれば、すごくグロテスクな部分もある。女の子たちが集まるというのは、美しく生き生きとしていて、そしてパワフルでエネルギッシュ!だけど、実はそうじゃない!どす黒い部分もあるという二面性というのが、この映画の面白さに繋がればいいなと思っています。
岡田麿里のコメント
実写映画に携わるのも、朗読で進行する物語の脚色も初めてでしたが、耶雲監督の描くイメージが鮮明だったので、迷いなく「そこに乗っていこう!」と思えました。原作を拝見した際に感じた、息がつまりそうなほどに濃密な少女の香り。劇場版の『暗黒女子』でも、若く暴力的なほどに美しいキャスト陣が、貴重な少女の香りを惜し気もなく放ちまくっています。
秋吉理香子のコメント
『暗黒女子』は私の中でも特に思い入れの深い作品で、実写映画化のお知らせをいただいてからずっと夢を見ているようでした。文学サロンに集う女生徒役のみなさんは、私の脳内から抜け出てきたのではと驚くほどイメージ通りで、「この方たちしかいない!」と確信しています。ミステリアスで煌びやかな世界、そして美しくも危険な少女たちをスクリーンで見られる日が待ち遠しいです!