映画『≒草間彌生 わたし大好き』が、4月1日から東京・恵比寿の東京都写真美術館 ホールほかで上映される。
2008年に公開された『≒草間彌生 わたし大好き』は、草間彌生の活動に1年半にわたって密着したドキュメンタリー映画。作品制作の様子や、日常生活の姿などを映している。監督を務めたのは、1995年から草間にまつわるテレビ番組などを制作している松本貴子。松本は同作について、「草間さんとの距離が縮まる中で実感したのは、最強の草間作品は“草間さん自身”だということ。日本が誇る希有なアーティストの最強作品を、映画という形に納められたのが、何よりもの幸せです」と述べている。上映期間中には松本による舞台挨拶も実施される。
なお同作は現在、神奈川・厚木のアミューあつぎ 映画.comシネマで3月17日まで上映中。また東京・ユジク阿佐ヶ谷で4月15日から、神奈川・横浜のシネマ・ジャック&ベティで5月13日から上映される予定だ。草間彌生の個展『わが永遠の魂』は、5月22日まで東京・六本木の国立新美術館で開催されている。
草間彌生のコメント
私の足跡を記録してそれを映画にして下さった映像スタッフの方々に感謝で一杯である。
永久にこの映画は人々に感動を与えつづけるだろう。
みなさん、私と一緒にすばらしい人生を発見しつつ足音も高く生と死を携えて人の世の美しさに身を埋めたい。
人の世はすばらしい。
芸術もものすごく感動にみちている。
永遠に輝いた人生を高らかに歌い上げよう。
いつも、いつも、“わたし大好き”。
(詩「わたし大好き」より抜粋)松本貴子監督のコメント
最近の草間人気には、「すごい!すごい!」としか言いようがありません。
出会って22年。5本のテレビ番組と1本のドキュメンタリー映画を作りましたが、その放送枠の経過を見ただけでも、うなぎ登り度がわかります。1995年の最初の番組は、東京のケーブルテレビ。次が1999年、NHK教育テレビでしたが、企画を通るのにかなりの時間が掛かりました。2011年になると、NHK-BSプレミアムで、なんと3時間の草間特集が組まれ、翌年には、NHKスペシャルへと昇り詰めます。
そして、インタビューの内容も、最初は「生きている内は無理だが、死後、必ず自分の芸術は認められる」と、受け入れてもらえない口惜しさを滲ませていましたが、やがて「世の中が、自分の思うように動くようになってきた」と自信を漲らせるのです。
2008年に公開されたこの映画は、初めて草間さんに長期密着して撮影しました。草間さんとの距離が縮まる中で実感したのは、最強の草間作品は“草間さん自身”だということ。日本が誇る希有なアーティストの最強作品を、映画という形に納められたのが、何よりもの幸せです。
- 作品情報
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『≒草間彌生 わたし大好き』
2017年3月11日(土)からアミューあつぎ 映画.comシネマ、4月1日(土)から東京都写真美術館 ホール、4月15日(土)からユジク阿佐ヶ谷、5月13日(土)からシネマ・ジャック&ベティで上映監督:松本貴子 出演:草間彌生 上映時間:102分
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Crossing??
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