アニメーション映画『映画ドラえもん のび太の宝島』が、2018年3月から全国東宝系で公開される。
1980年公開の『のび太の恐竜』を皮切りに、これまでに37作が発表されている劇場版『大長編ドラえもん』シリーズ。38作目となる『映画ドラえもん のび太の宝島』は、川村元気が脚本を担当する。監督はテレビアニメ版『ドラえもん』で絵コンテや演出を多く手掛けてきた今井一暁。今回の発表にあわせて同作のイメージビジュアルも公開された。
映画のプロデュースをはじめ、小説家としても活動している川村は、「一番尊敬する作家は誰ですか? そう問われた時に必ず、藤子・F・不二雄先生ですと答えていました」とコメント。「『君の名は。』のような映画を作る時も、『世界から猫が消えたなら』のような小説を書く時も、いつも指標としていたのがF先生の世界でした」と明かしている。
なお川村がこれまでに企画やプロデュースを手掛けたアニメーション作品は、『君の名は。』をはじめ、『バケモノの子』『聖☆おにいさん』『おおかみこどもの雨と雪』など。
今井監督は同作について、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説『宝島』について触れながら、「『宝島』の魔法はもうすっかり消えてしまったのか?いや、形を変えて今も存在しているはず。2018年3月、どこかにある宝島を、ドラえもんとのび太くんたちと一緒に探しに来てください」とメッセージを寄せている。
今井一暁監督のコメント
「宝島」――原作者スティーヴンソンが子どもたちに話して聞かせたこの物語は、国も時代も超えて世界中の人をワクワクさせ続けてきました。果てしなく広がる水平線の向こうに一体何があるのか?
しかし今、地球は子どもたちの手のひらの中で、くるくるとスクロールし寄ったり引いたり思いのまま。「宝島」の魔法はもうすっかり消えてしまったのか?
いや、形を変えて今も存在しているはず。2018年3月、どこかにある宝島を、ドラえもんとのび太くんたちと一緒に探しに来てください。川村元気のコメント
一番尊敬する作家は誰ですか? そう問われた時に必ず、藤子・F・不二雄先生ですと答えていました。大人も子どもも楽しめる物語のなかに、簡潔に科学や哲学が盛り込まれていて、笑ったり泣いたりしているうちに、心の中に深く刻まれている。そんな「すこしふしぎ」な世界にずっと憧れていました。『君の名は。』のような映画を作る時も、『世界から猫が消えたなら』のような小説を書く時も、いつも指標としていたのがF先生の世界でした。
今回、藤子プロさんからオファーを頂き「映画ドラえもん」の脚本を書くにあたり、まず21世紀の子どもたち、そしてかつて子どもだった大人たちへ、新しくも王道のドラえもんを届けたいと思いました。そこでモチーフとしたのが「宝島」でした。ずっと読み継がれ、語り継がれてきた冒険物語をドラえもんの世界で描く。そして太平洋に誕生した「新しい島」のニュースがそれに結びついた時に、ひとつの物語が浮かびました。
『のび太の宝島』という「恐竜」以来の短いタイトルですが、そこに鮮烈かつ王道の物語を詰め込んだつもりです。いま、最強のスタッフが集結して映画が生まれつつあります。来年春に誕生する「新たな宝島」に、ご期待いただけると幸いです。
- 作品情報
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『映画ドラえもん のび太の宝島』
2018年3月から全国東宝系で公開原作:藤子・F・不二雄 監督:今井一暁 脚本:川村元気 声の出演: 水田わさび 大原めぐみ かかずゆみ 木村昴 関智一
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?