映画『予兆 散歩する侵略者 劇場版』が11月11日から東京・新宿ピカデリーほかで公開される。
黒沢清監督の映画『散歩する侵略者』のスピンオフドラマとして現在WOWOWで放送中の『予兆 散歩する侵略者』。映画のアナザーストーリーを、新たな設定とキャストで描いた作品となり、夫の辰雄が務める病院の新任の外科医・真壁司郎から「地球を侵略しに来た」と告げられた主人公の山際悦子が、自身の周りで次々に起こる異変に、真壁が関与しているのではないかと疑い始める、というあらすじだ。その劇場版となる『予兆 散歩する侵略者 劇場版』は、ドラマ版の映像に変更を加えてドルビーデジタル5.1chで上映される。
テレビ版と同様にメガホンを取ったのは黒沢清、脚本は黒沢と高橋洋が務めた。キャストには夏帆、染谷将太、東出昌大らが名を連ねている。劇場公開の発表にあわせて、予告編とポスタービジュアルが公開。
黒沢清監督は「壮大で身の毛のよだつ出来事が、可能な限りリアルに描写されています。ただし、これはあくまで映画です。ここで描かれていることが現実化しないことを望みます」、また脚本を手掛けた高橋洋は「黒沢監督と組むのは久々だけど、二人が出会えば、怖い映画を作ろうってことになるのです。ただ怖いことが起こる映画じゃないんです。二人が目指しているのは、観客が見てゆくうちに、え、これヤバい……って気づくような怖さです」とコメントしている。
黒沢清監督のコメント
ほぼ三人だけのキャストで、侵略の予兆というテーマに挑みました。ごく身近な人間が、家庭や職場が、世界全体がゆっくりと確実に変貌していきます。やがて誰もいなくなった街の中で、夏帆さん演じる主人公は何と直面し、どのような決意を持って先に進んでいくのでしょうか。壮大で身の毛のよだつ出来事が、可能な限りリアルに描写されています。ただし、これはあくまで映画です。ここで描かれていることが現実化しないことを望みます。
高橋洋のコメント
黒沢監督と組むのは久々だけど、二人が出会えば、怖い映画を作ろうってことになるのです。ただ怖いことが起こる映画じゃないんです。二人が目指しているのは、観客が見てゆくうちに、え、これヤバい……って気づくような怖さです。前川さんの原作には『ボディ・スナッチャー』の“替え玉妄想”に匹敵するようなヤバいアイデアがありました。だから「侵略SF恐怖映画」が生まれるのは必然なんです。
- 作品情報
-
『予兆 散歩する侵略者 劇場版』
2017年11月11日(土)から新宿ピカデリーほかで公開監督:黒沢清 脚本:高橋洋、黒沢清 音楽:林祐介 出演: 夏帆 染谷将太 東出昌大 中村映里子 岸井ゆきの 安井順平 石橋けい 吉岡睦雄 大塚ヒロタ 千葉哲也 諏訪太朗 渡辺真起子 中村まこと 大杉漣 上映時間:140分 配給:ポニーキャニオン関連リンク
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?