「魔法の靴」生み出すマノロ・ブラニクの記録映画 工房や自宅を撮影

ドキュメンタリー映画『マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年』が、本日12月23日から東京・新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほか全国で公開された。

1970年代初期にロンドンにショップがオープンしたシューズブランド「マノロ ブラニク」。「世界で唯一走れるピンヒール」とも称される靴作りで、これまでに多くのセレブリティーたちに支持されてきた。ソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』の衣装にも全面協力した。同ブランドのデザイナーであるマノロ・ブラニクは2007年に大英帝国勲章名誉コマンダーを受章した。

『マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年』では、マノロ・ブラニクの工房から閑静な自宅に保存された3万点におよぶアイテムのアーカイブなどを映している。監督はマノロ・ブラニクと45年以上の友人であるというマイケル・ロバーツ。

なおマノロ・ブラニクについて、アナ・ウィンター(『VOGUE』編集長)は「もう他の人の靴は履かない。見もしないわ。彼は義務だと思ってる。靴を履いた女性を美しく見せることを」とコメント。Rihannaは「女性にとっては夢の靴だわ!」、鴻池朋子は「靴はファッションの中で、一番底辺で地球と接していて、マノロはそこで悪戯をするトリックスターのようです。ピンヒールにすべての引力を集中させて踏みだす時、女のかかとに宇宙への跳躍が起こるのだと知りました」、LiLiCoは同作について「わたしの幸せをつくるオトコの人柄を知って、更に惚れました!」とコメントしている。

マイケル・ロバーツ監督のコメント

45年以上マノロを知っている私に言わせれば、彼は多面的な知識人であり、ロマン主義者で、彼の人を虜にする精神と、独創的な仕事は、人の心を楽しませる映画の題材としてうってつけだった。

マノロ・ブラニクは国際的なファッション・レジェンドであり、国際的に有名でありながら、不思議なことに未知のままなのです。トップクラスの顧客は、ハリウッド三世代にわたります。マドンナが、彼の靴はセックスよりもいいと言っていることはしばしば引用されますし、『セックス・アンド・ザ・シティ』の有名なエピソードで、キャリー・ブラッドショーが強盗に遭った時、これだけは盗らないで、と懇願したのが、彼女の代名詞ともなったマノロだったのです。

『マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年』は、カナリア諸島での礼儀正しい家族との生活から、孤独な子供時代、ジュネーヴでの生活、学生運動で騒乱だった1968年のパリでの学生時代を追います。さらにハチャメチャな70年代のロンドンのど真ん中に飛び込んだ彼が立てた水飛沫を超え、豪華な靴(それは何と素晴らしい靴だったことか!)を作ることに目標を定めた彼がもたらした様々な衝撃へと、映画は私たちを連れていってくれます。

作品情報

『マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年』

2017年12月23日(土・祝)から新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほか全国公開
監督・脚本:マイケル・ロバーツ 出演: マノロ・ブラニク アナ・ウィンター リアーナ パロマ・ピカソ シャーロット・オリンピア イマン、アンジェリカ・ヒューストン ジョン・ガリアーノ ソフィア・コッポラ ルパート・エヴェレット 上映時間:89分 配給:コムストック・グループ
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