『いわさきちひろ生誕100年「Life展」 まなざしのゆくえ 大巻伸嗣』が3月1日から東京・上井草のちひろ美術館・東京で開催される。
「Life」をテーマに据えた『Life展』は、2018年に画家・いわさきちひろが生誕100年を迎えるにあたって立ち上げられたプロジェクト。身近な命を慈しみ、かけがえのないものとして描き続けたいわさきちひろの作品を通して「命の大切さ」を考えるという趣旨のもと、毎回様々な作家とのコラボレーション作品を展示する。アートディレクターは長嶋りかこが担当し、2019年1月31日まで東京・上井草のちひろ美術館・東京と2018年12月16日まで長野・安曇野ちひろ美術館の2か所で実施される。
「物質と空間・存在」をテーマにした作品を制作する大巻伸嗣。生涯水彩で子供を描き続けたいわさきちひろとは対照的なアプローチを行なう今回の展覧会では、草花を象徴的なモチーフの1つとして消えゆくものの儚さと「Life=生」の両極を捉え、いわさきちひろが捉えた「Life=いのち」を増幅させるようなインスタレーションを発表する。会場の1階部分では水面下に広がる記憶や傷跡、命の連なり、2階部分では水面上から広がる想像の旅をイメージしてインスタレーションが展開されるという。
会期中の4月1日はいわさきちひろの息子である松本猛によるギャラリートーク、4月21日は大巻によるアーティストトークと服部雅子が講師を務めるわらべうたあそびを行なう。詳細はオフィシャルサイトで確認しよう。
大巻伸嗣のコメント
ちひろさんは、水彩のにじみをいかして、紙に絵筆が乗った、その一瞬に、色彩やかたち、その場の空気や情感までもとらえています。それは、一瞬が永遠になるときともいえるでしょう。僕のインスタレーションを通じて、そういう瞬間を共有できればと思います。絵本やカレンダーなどを通して、ちひろさんの絵はすでにさまざまなところで人々の記憶とつながっています。今を生きる僕たちのまなざしが、今回の展示を通して、時空を超え、重なったりズレたりする。そこに新たな面白さが生まれるでしょう。
- イベント情報
-
『いわさきちひろ生誕100年「Life展」 まなざしのゆくえ 大巻伸嗣』
2018年3月1日(木)~5月12日(土) 会場:東京都 上井草 ちひろ美術館・東京時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで) 休館日:月曜(祝休日は開館、翌平日休館、5月7日は開館) 料金:大人800円 Life展パスポート1000円 ※高校生以下無料
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?