塩田武士の小説『騙し絵の牙』が映画化されることがわかった。
昨年8月に刊行された『騙し絵の牙』は塩田武士が主人公を大泉洋に「あてがき」して執筆した作品。物語の主人公は、大手出版社の雑誌編集長・速水輝也。上司から休刊をにおわす発言を受けたことをきっかけに、速水が異常な執念を持ち始め、業界全体にメスをいれていく、というあらすじだ。
塩田は同書の執筆にあたり、4年間におよぶ取材に加え、話し方や会話の間の取り方など、大泉洋に関する綿密な分析を敢行。大泉洋本人からも細部にわたってアドバイスを受けたという。書籍の表紙には主人公・速水に扮した大泉洋が登場した。『2018年本屋大賞』にもノミネートされたほか、映像化のオファーが複数あったという。
映像化は書籍の企画当初から視野に入れていたものとのこと。大泉は今回の発表について「そもそものきっかけは、「映像化された際に僕が主演できるような小説ない?」と長年尋られ続けた編集者が、『もう私がつくります!』と、塩田さんへ執筆依頼に伺ったことから始まった企画でした。今はただただこの主役の話が、ちゃんと自分にきたことに安堵しております(笑)」と経緯を明かしている。
監督、脚本、配給などは後日発表される。
大泉洋のコメント
ついに! 「騙し絵の牙」映画化、現実的に動き始めました!! そもそものきっかけは、「映像化された際に僕が主演できるような小説ない?」と長年尋られ続けた編集者が、「もう私がつくります!」と、塩田さんへ執筆依頼に伺ったことから始まった企画でした。今はただただこの主役の話が、ちゃんと自分にきたことに安堵しております(笑)。
もともと私に当て書きして頂いた作品ですからこの「速水」という役については本来なんの役作りも必要ないはずなんですが、なんせ物語は出版界を舞台にして、自身が手掛ける雑誌の存続をかけて会社と対決していくという、骨太な社会派作品のため、結局えらい難しい役になっております! なんでもっと簡単な作品にしなかったのかと今更後悔しております(笑)。しかし、塩田先生の原作は最高に面白いので、必ずや面白い映画になると確信しております! 原作を読んでいただいた皆様、お待たせ致しました! いよいよ小説の中の大泉が、映画になって、スクリーンに登場します。楽しみにお待ち下さい。塩田武士のコメント
「大泉洋“主演”小説」――。前代未聞の企画立案から5年。映画化に向け、いよいよ本格的に動き始めました!全く新しい形のエンターテインメントを目指してきたので感無量です。
この間、大泉さんは「蓋を開けてみれば主演が別人」という“騙し絵”を恐れてきました。それは原作者である私も同じで、各方面で「大泉さんだから書けた」と訴えてきた手前、引くに引けない状況でした。
大泉洋=速水輝也(主人公)――ハマり役という言葉が生ぬるく聞こえる、映画史上類を見ないシンクロ率100%の主演俳優! あぁ、早く大スクリーンであの天性の人たらしが見たい!「社会派」と「40代の色気」をまとった大泉洋は無敵です。
- 作品情報
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『騙し絵の牙』
原作:塩田武士『騙し絵の牙』(KADOKAWA) 出演:大泉洋