ISに破壊されたシリアで学生がラジオ局を開設、記録映画『ラジオ・コバニ』

2018.04.09 Mon

映画『ラジオ・コバニ』が5月12日から東京・アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。

同作は、シリア北部のクルド人街コバニでラジオ番組『おはようコバニ』を放送する大学生のディロバンに密着したドキュメンタリー。過激派組織ISとクルド人民防衛隊の数か月にわたる戦闘によって街の大半が廃墟と化したコバニで、友人と共にラジオ局を立ち上げ、番組を通して生き残った人々や戦士、詩人らの声を届ける彼女の姿を追う。ISの占領下となった2014年から復興の光が差し始めるまでの3年間が捉えられている。

監督は、短編映画『スナイパー・オブ・コバニ』で『札幌短編国際映画祭』最優秀賞ドキュメンタリー賞など数々の賞を受賞したラベー・ドスキー。自身もクルド人であるドスキー監督は自らコバニに赴いて戦地での撮影を敢行し、クルド人兵士によるIS兵士の尋問にも立ち会った。

なお同作は昨年に『コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭』でF:ACT賞を受賞。『オランダ映画祭』では長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。